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「繰り返し」を簡単にする!
(2012/05/22 公開) 【ラクに仕事する】
「繰り返し」を制することが業務効率化(=ラクができる)の大きな鍵になるわけですが、では、具体的にどういう手順で効率化が可能なのか説明していきます。私が効率化を考え始める時に最優先するのは「一番シンプルで簡単そうな場所」から攻めていきます。なぜなら「効率化は『それ自体が効率化の邪魔』になる」からなんです。
確かに長い目で見ると「効率化」は多大なメリットを生み出しますが、効率化に着手したての頃は「効率化できていないのに余計に時間を取られている状態」だったりします。当然、普通に作業をするよりもロスが大きくなるので、効率化の規模は最小にした方がいいです。効率化を始める内容のチェックリストを作ると次のような感じになります。
□全体の中で最も遭遇する頻度の高い作業は何か?
□コピペ(※)が使えるとラクになりそうな仕事か?
□変化する部分は規則性や法則性がありそうか?
□判断をしなければならない部分のルールはシンプルか?
PCを使ってもいい仕事の場合、多くのケースで「Excel」を「道具」として使えば楽になります。「Excelは表計算」と決めつけている人は意外と多いみたいですが、比較的、「Excelは万能選手」だったりします。もちろん「道具」として使うわけですから「内容の体裁」なんて全然気にしなくてもOKです。場合によっては作業した内容は保存すらしません。(後で再利用できそうな場合はもちろん保存しますが!)
なので、項目を細分化すると先ほどの4項目になるわけですが、思いっきりシンプルに書いてしまうと、たったひとつ。
□Excelを道具として使ったらラクができそうか?
ということです。
たとえば、業務の進行管理の仕事で、次のようなメールを定期的に送信する業務があったとします。
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現在進行中の作業状況について報告します。
No. 担当者 着手日 状態 作業内容
1 浜田 5月1日 完了 新製品の市場調査
2 松本 5月4日 進行中 パンフレットデザイン
3 木梨 5月7日 調整中 ○○様打合せ日程確定
4 石橋 5月9日 未着手 パンフレット文言案検討
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こういう場合、Excelファイルを直接貼り付けてしまってもいいのですが、状況によってはExcelファイルを添付されるより、メールに直接内容が書いた方がよいケースは珍しくありません。たとえば、携帯電話でのメールチェックを前提とするために「Excel添付を使わずにテキストデータ(メール文章)だけで報告して欲しい」という業務があったとします。
「Excel添付を使ってはいけないから、メールは面倒でも手打ちをするしかない」と思ってしまうかもしれませんが、「添付を使ってはいけない」というだけで、「Excelを使ってはいけない」というわけではないのです。テキストデータを手打ちする運用にしてしまうと、新しい作業が追加されたり、状況によって並び替えをしなければならない時に面倒です。
Excelデータを添付しない場合でも、テキストデータにする前のデータ管理はExcelを使えばいいのです。先ほどのテキストデータも、実際にExcel表からコピペ(※)した例です。必要に応じてExcelデータを編集して、メール報告をするときだけコピペします。
※「コピーアンドペースト」の略:Google検索で「コピーアンドペースト 方法 入門」あたりを参照してみてください。
それをメーラーやエディタでコピペすれば、Excelの内容はメールで使えるテキストデータに変換されます。細かい話をすると、いくつかの手間をかける必要がありますが、それも慣れてしまえばたいした手間ではありません。
←メールをテキストデータで送る場合でもデータはExcelで管理しておきます。そして、必要部分を「コピー」して……
→その内容をそのまま「貼り付け」するとExcelデータはテキストデータに変換されます。
今回、紹介した効率化の例はごく初歩的なものなので、たいしてインパクトはないかもしれませんが、効率化の基本はExcelやAccessなどを単なる「加工の道具」として使うところにあります。多くの人が使っている「当たり前」な道具を使って、「シンプルな操作でラクをする」ことが肝心です。効率化の初期時点では効率化までの最短ルートを意識してみるといいと思います。
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