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答がないという答
(2009/08/10 公開) 【ストレスを考える】
人間は答を求めて安心する生き物なんだそうです。「どうして○○なんだろう?」「それは○○だから」という組み合わせがないと安心できないようです。そういう習性が大いに科学技術の発展に貢献してきたのだと思います。
でも、「人間はどうして生きているんだろう?」「人類は何世代後まで生き残っているんだろう?」「死んでしまったらその後はどうなるんだろう?」「宇宙ってどこまでが宇宙なんだろう?」・・・という問いかけに対しては「たぶん○○」としか答えられないんだと思います。誰も見ることができないから。
分からないコトって人間にとってすごく怖いことなのかも知れません。だから人間は自分が生きていることの理由を探そうとしてしまいます。人類がこれからも生き残っていけるように宇宙開拓や地球環境を考えたりもします。そして、死んでしまった後のことを不安に思い宗教を作りだしてきました。そして宇宙はビッグバンから生まれて今も拡張中だという定説も生み出しました。
それもこれもどれも「だからどうした」という類の答かも知れませんが、ひとつ共通しているのは「人間は夢がないと生きていけない生物」ということのように思えます。自分が生きていることの理由を何かの夢に置き換えて前進しています。そして自分が見ることができない未来に対する夢のために様々な活動をしています。答のない問題に対する答は「夢」だけしかないように思います。
だから生きるための夢ってものすごく大切なんですね。「夢」そのものが生きているイメージというか、人生の設計図のような気がします。だから夢を持って生きている人って生命力に溢れているんじゃないでしょうか。
私は特定の宗教に属していませんし、これからも属するつもりはありませんが、それでも「神」らしき存在はイメージすることができます。それは自分自身が生きていて考えられること自体が、与えられた世界の中では当たり前ながらも、それでもやはり奇跡のように感じるからです。
限られた生命の時間の中で喜怒哀楽を感じられることに対する感謝の念があります。たとえこの世が夢のように儚かったとしても、それでもやはり私は生きて夢を見られていることに感謝します。
経済の不況、社会の不安定感・・・不安を数え上げたらキリがありませんが、日本にはもっと夢があるといいと思います。他人の夢を笑うんじゃなくて、もっとお互いに夢を応援できる人たちが増えるといいんだと思います。
今、もしも自分の夢が見つからないなら、誰かの夢に共感して応援するところから始めてもいいんだと思います。売れないミュージシャンをスターに押し上げていくファンのように。
もし、答のない問題に悩まされているのなら、まずは夢を見てみませんか?
夢から始めてみていいんだと思います。
夢を見ることは決して無駄なことなんかじゃありません。
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