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誰かを所有しない
(2009/08/08 公開) 【ストレス防御!】
「人間はモノなんかじゃない!人間を所有するなんてどういうつもりだ!」・・・なんて言葉が聞こえるかも知れませんが、実際のところ、いろんな人がいろんな人を所有しています。たとえば親が子供を自分の所有物にしているケースや、上役が部下を所有するケースなどです。
大好きな存在に幸せになってもらいたいと思うことは当然のことだとも思います。そして、「できればベストの道を進ませてやりたい。」と考えることも不思議なことじゃありません。だから最高の環境をそろえてあげようと思うことも間違いじゃないと思います。
新しく職場に入ってきた後輩や部下には、しっかりとした仕事ができるように、基本からビッチリと教え込んでやろう・・・と張り切ることもごく自然なことだと思います。「どうしてそういう仕事の仕方をするんだ。ここはこうやってこうやると言っただろう!」・・・ついつい熱が入るのもよくある話です。
子供にしても、仕事の後輩や部下にしても、どこかのタイミングでちゃんと気づかないといけないことがあると思います。その人にも個性があって、自分とは異なる個別の人生を歩んでいる主体者だということに・・・です。
そんなことを百も承知だ・・・と思いつつ、気がつくと、自分の言うことを聞かない子供や部下に腹を立てていませんか?
なぜ、自分の言ったとおりに動かないんだ。
どうして自分が教えてあげた道筋通りにできないんだ。
なんでこいつは私の意見を聞かないで先に進めるんだ。
自分で書いていてなんですが、こんなこと、私にも思い当たる記憶は山のようにあります。遠い記憶にも近い記憶にもたくさんあります。自分の思い通りに動かない人をみてイライラしたり、自分の価値観に反するような行動を見てイライラしたり。
知らず知らずのうちに他人を操作しようとすると、自分自身にも相手にも大きなストレスをかけることになってしまいます。相手を操作しようとする側には「自分は必ず正しいのだ!」という思いこみも生まれます。だから押しつける側と押しつけられる側の双方が辛くなるんじゃないかと思います。
自分のためにも相手のためにも、自分の価値観の押し売りをしていないか、たまにチェックをしてみるといいかも知れません。
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