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弱点を埋める
(2009/12/31 公開) 【ストレス防御!】
あああ、またやっちゃった・・・という弱点は誰にだってあるはずです。詰めが甘くて最後の最後で油断してしまう人。お酒を飲んだら記憶をなくすまで飲んじゃって失敗しちゃった人。感情的な波が激しすぎて周りを振り回してしまった人。相談しないで進めて行き詰まってしまう人。
まぁ、ここに書いた弱点、私自身にもものすごく心当たりがあります。特に感情的な波が激しすぎて、周りを振り回してしまった記憶は山ほどあります。特に怒りの沸騰点までの時間が限りなく短く、瞬間湯沸かし器みたいなことはしょっちゅうでした。こんな感じでは誰も怖がって心を開いてくれなくなります。
ずいぶん後悔やら反省やらを繰り返して生きてきたワケですが、最近ではそういうことも少なくなってきたような気がします。「よくない流れ」に突入してしまうシグナルを自分なりに研究したからです。私の場合、「怒り沸騰モード」に突入する直前に頭がくらっとします。頭の血管に体中の血がざわっと集まってくるような感覚です。
これが私の危険サイン。このサインを感じたらいったん話を打ち切ります。「ちょっと待って、もうちょっと頭の中を整理するから。」と。真っ正面から怒りをぶつけてよかった試しはほとんどありません。ごくまれに感情をぶつけてみて意思が伝わることもありますが、毎回毎回やっていてはやっぱり感情の安売りです。
私にとって感情をコントロールすることはストレスを抱え込むことでした。いや、未だに上手にコントロールしきれないこともあります。つい言葉尻がとがってしまったり声を荒げてしまったり。また、耐えなくてはならない時に落ち込んだ姿を見せてしまったり。まだまだ気をつけなくてはならないことは多いです。
ただ、最近は「感情のコントロール」をゲームみたいに考えています。感情の起伏をどれくらい抑えられるかというゲーム。うれしい時、悲しい時、腹が立った時、残念な時、悔しい時・・・すばやく客観モードに切り替えられるかどうかという遊びです。感情のかたまりが流れだしそうになった時に、心のゴムパイプをぎゅっと絞っていく感じ。
怒ったり悲しんだり落ち込んだり・・・ということは簡単にできるんです。簡単すぎます。「ありのまま」ということは幸せなことです。そして大事なことです。しかし、その「ありのまま」全開の状態で生きていると生きづらくなることもあります。たとえば「ありのまま」で生きている人にはいろいろな情報が入ってこなくなります。
「怒られると思ったから。」とか「心配させたくなかったから。」という言い訳で、真実の言葉が届かなくなってきます。そして一見、自分にとって都合の良さそうな虚構の中で生きていくことになります。そうならないためには「ありのまま」の使い分けが必要になります。自分にとって本当に重要な局面以外は「ありのまま」でなくてもいいのです。
ストレス社会だからでしょうか。「ありのまま」であることが正しいという論調が増えているような気がします。ただ、「ありのまま」でかえってストレスを増やすこともあるんです。自分にとってそれほど重要な局面じゃないところでわざわざ波風を起こしてしまうとか、受けなくてもいいストレスを受けたりとか。
だからいつも「ありのまま」でいる必要もないのです。「ありのまま」をありがたがる必要なんてどこにもありません。
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