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ネガティブが離れない!
(2011/07/14 公開) 【ストレス回避!】
ネガティブな感情に囚われてしまう。そんな時、多くの人は「気持ちを切り替えていこう」なんてよく言います。しかし簡単にそんなことができるのなら苦労はしないんですね。たいていのネガティブな事件は心をわしづかみにして離しません。
たとえば仕事で大きなミスをしてしまったら、よほどの人でない限りは一日中、そのミスが頭から離れないと思います。他のことを考えようと思ってみても、気がつくとそこに戻ってきてしまいます。このネガティブな気持ちをどうやって追い払えばいいのでしょうか?
ネガティブな思いに支配されている心理状態を冷静に考えてみると、ネガティブな未来のために時間を延々と割いてしまうことに気づきます。たとえば、仕事で失敗してしまった場合、「もう信頼を失ってしまったのではないか?」とか「クビになってしまうのではないか?」というネガティブな未来に怯えているのだと思います。
ネガティブな感情の恐ろしいところは未来を変えてしまうことです。
(1) 仕事で失敗をした【過去の認知】
↓
(2) 自分はダメな人間だ【現在の認知】
↓
(3) これからもダメに違いない【未来の認知】
↓
なぜなら・・・ → (1)に戻る【認知のループ】
これはまさに負の自己認知スパイラルに突入ですね。たとえば人間関係でも同じことが言えます。
(1) あの人との人間関係がうまくいかなくなってきた【過去の認知】
↓
(2) あの人とはうまくやっていく自信がない【現在の認知】
↓
(3) あの人との人間関係はいずれ決裂するだろう【未来の認知】
↓
なぜなら・・・ → (1)に戻る【認知のループ】
最後の「なぜなら」で必ず元に戻っていきます。つまりどれだけ時間をかけていても、思考は常に同じところをぐるぐると回っているのです。それなのに「うまくいかない」という根拠だけは踏み固められていきます。そしていつの間にか自分の中の「確信」に変わっていくのです。
このスパイラルに入ってしまったら、少しでも早くスパイラルの輪から脱出した方が賢明です。なぜなら、
(1) 人生の貴重な時間を投資して
(2) ネガティブな確信を築き上げて
(3) 自分の「生きる力」を消耗させる
という、明らかに無駄な作業だからです。「時間をかけて一生懸命考えた」と思い込んでしまいがちですが、本当のところは「迷路に迷ってそこから出られない」という表現が正解なのかもしれません。ただし、その迷路からでる方法があります。
仕事の場合、
(1) 仕事で失敗をした【過去の認知】
↓
(2) 自分はダメな人間だ【現在の認知】
↓
(3) これからもダメに違いない【未来の認知】
↓
まあ、そうなったら、そうなったで仕方ないか【認知の切断】
人間関係の場合、
(1) あの人との人間関係がうまくいかなくなってきた【過去の認知】
↓
(2) あの人とはうまくやっていく自信がない【現在の認知】
↓
(3) あの人との人間関係はいずれ決裂するだろう【未来の認知】
↓
まあ、そうなったら、そうなったで仕方ないか【認知の切断】
「えええ!?・・・本当にいいんですか?それで?」という声が聞こえてきそうですが、私はこれでいいと思います。大切なのはまずネガティブなループを断ち切ることなんです。ここでポイントなのは「そうなったらそうなったで仕方ない」と考えた後に「具体的にどうするか」を考えないことです。考えてしまうと逆に深みにはまります。
「そんな無責任な!」と言われそうですが、はい、無責任です。ねじれた責任感が自らの未来を制限するのなら、そんな責任感は捨ててしまった方が身のためです。自分自身も含めて「誰も幸せにならない妄想」に頭脳をフル回転させることは時間の無駄です。そんなことで疲れていては、幸せになるために使う時間がなくなってしまいます。
「現実逃避」・・・と言われたらそうかもしれません。しかし「未来の現実をゆがめてしまう認知」からは逃げてかまわないというのが「すべらく!」流の考え方です。「そうなったら、そうなったで仕方ないか」と覚悟をした瞬間、すっと肩の力が抜けると思います。これが「そうなったら」という未来を変える第一歩になるのです。
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