正しいAndroidスマホの紛失方法(後編)

~Google遠隔初期化をキャンセルする方法~

今回のスマホ紛失騒動を貴重な経験として、では冷静な状況下でどうすべきだったのか、反省点を振り返って書いてみたいと思います。

【注意】これは2017/03/23(木)時点での対応手順です。時間経過により状況が変わっている場合がありますので、十分に内容を理解された上、自己責任でご参考になさってください。内容を理解できない場合は、これを印刷してドコモの店員さんに手伝ってもらうと安心かもしれません。いずれにせよ、この手順を参考にして万が一何らかの損害が発生しても一切の責を追えませんのでご了承ください。

スマホ紛失でわかったこと

紛失時に避けた方がいいこと:

(1-1) スマホを探すためにあわてて電話をかけない!
(1-2) 思いあまってGoogleデバイスマネージャから遠隔初期化をかけない!

紛失する前にあらかじめやっておくべきこと:

(2-1) 遠隔ロックの設定は有効に設定しておく!
→これをやっておかないとGoogleサービスからの遠隔ロック機能が使えません!
(2-2) SDカードは暗号化しておく!
→SDカードは遠隔初期化できず、先に取り外されたら手の施しようがありません!
(2-3) GoogleデバイスマネージャでGPS位置特定可能にしておく!(他端末必須)
→ドコモに問い合わせるよりもすばやくGPSの位置特定ができます
(2-4) セキュリティのためロック画面を設定しておく
→ロック画面がなくボタンひとつで普通に使えるスマホは守るすべがありません
(2-5) 電子マネーはまとまった額を入金せず失っても許容できる金額の範囲にする
→スマホ紛失の場合はほぼお金は返ってこないと考えるのが現実的です
→がんばってみてもいいのですが時間や手間などのコストが思った以上にかかります
(2-6) ドコモの公衆Wifiサービスを使わない設定にしておく
→繋がっても品質が低いことの方が多く不意に繋がると危ないかもしれません

その上で紛失したときにすべきことの順番:

(3-1) 電源が入っているうちにGPS位置特定をしておく(ドコモお探しサービス)
→前述(2-3)ができているならGoogleデバイスマネージャで位置特定します
→その結果、自宅にあるようなら着信音を鳴らしてみてもいいかもしれません
→紛失に気づいた電車と一緒に移動しているなら電車から降りずに追跡できる
(3-2) Googleデバイスマネージャから遠隔ロックをかける
→ロックをかけるだけでなく連絡を促す電話番号指定やメッセージ表示も目的
(3-3) ドコモにオサイフケータイ停止を依頼
→悪意の第三者によるオサイフケータイの悪用を回避します
(3-4) 警察署に遺失物届けを出す
→GPSでおおむねの紛失位置が特定できているようならその点も伝達する
(3-5) ドコモでケータイ補償サービスを活用
→補償がまったく使えない状況でないなら正規の手順を踏むのがよい
→よほど使っていた端末が気に入らないなら中古で他端末を買うのもあり

スマホ紛失時あきらめなければならないこと:

(4-1) 基本的に紛失していたスマホに入っていた電子マネーはあきらめる
→実際にいろいろと調べ解決を試みてわかりましたが無理と考えるのが妥当です
→モバイルSuicaの定期券はスマホに入れないほうが安全かもしれません
→モバイルSuicaのコールセンターよりはみどりの窓口にいった方がいいかも

スマホ紛失騒ぎの後始末

結論から書くと、警察署から機種番号の照会を受けたドコモからスマホ発見の連絡を受けました。その際、警察署の窓口時間、引き取りに持っていくものも連絡されます。ちなみに私がドコモから案内された内容は次の通りです。

(1) 警察から照会のあった機種番号(メモに控える)
(2) 警察から通知のあった受理番号(メモに控える)
(3) 本人確認のできるもの(免許証など)
(4) ゴム印ではない印鑑
(5) 問合せ先の警察署名と連絡先
(6) 警察署の受付時間(平日のみで8:30~17:00)

私のように遺失物管理の担当が会計課など昼間の部署の場合だと、24時間空いている警察署なのに夜間は引取りにいけません。お役所的体質を恨みましたが仕方ありません。有給休暇を消化して受け取りに行きました。ちなみに私の場合、警察署で機種名と色を聞かれただけで、(1)と(2)については何も聞かれることがありませんでした。(せっかくメモとったのに!)

Googleデバイスマネージャの遠隔初期化の恐怖と対処

「紛失時に避けた方がいいこと」に書いたとおり、Googleデバイスマネージャからの遠隔初期化はやらない方がよかったのです。ロックがかかった時点でAndroid端末の本体データにはアクセスできない状態になります。また仮にSDカードが暗号化されていなければ、SDカードを取り出してPCにでも繋いでしまえばまったく意味がありません。

劇的な効果が見込めない割に、Googleデバイスマネージャの機能を紹介したサイトでは恐ろしいことが書いてあります。「初期化は最後の手段」とか、「一度削除を選ぶと後戻りできません」など。つまり、何らかの方法でGoogleと通信できる状況になった瞬間に端末の初期化が始まってしまうのです。目の前におそらく紛失した状態のままのスマホがあるのに……です。まるで死の宣告を受けたスマホ。

しかし、次の一文を見たときに「おや?」と思いました。それは「Googleの遠隔ロックも遠隔初期化も、あらかじめ、端末側で遠隔ロック、遠隔初期化の利用を有効にしておく必要がある」という説明です。つまり、Google側から遠隔でロックや初期化をかけても、端末側でそれを受け付けない設定になっていると、Googleサービスからのロックも初期化が無効化されるということです。

私の場合はドコモにサービス停止を依頼しているので、そのままでは電源を入れてもGoogleからのロックや初期化の通信が届きません。しかし、今まで利用していたモバイルルータの接続情報は覚えているはずです。つまり、電源を入れたとたんにモバイルルータにネット接続されてしまえば、初期化が始まってしまいます。結論としては、次の手順で慎重にGoogle遠隔初期化をキャンセルすることに成功しました。

Googleデバイスマネージャの初期化キャンセル手順:

(1) 自宅に帰るまで旧スマホの電源を入れない
(2) 自宅内の無線Wifiの回線を元から抜き通信できないことを確認
(3) 所有モバイルルーターがすべてオフになって通信できないことを確認
(4) 自宅付近でドコモ公衆Wifi回線が使えないことを確認(念のため)
→もしも「docomo0000」や「docomo0001」が入るならすぐに場所移動
(5) 万が一を想定して旧スマホからSDカードを抜く
(6) 旧スマホの電源をOnにする
(7) 紛失以前どおりの操作で旧スマホのロック画面を解除する
(8) 設定画面から「遠隔ロック」と「遠隔初期化」のスイッチを「無効」にする
(9) PCがある場合は旧スマホと接続して本体内のデータを退避する
(10) 自宅内またはモバイルルータを通信できる状態に戻す
(11) 旧スマホがネット接続しても初期化されないことを確認する

Googleデバイスマネージャの遠隔初期化が解除できれば、リモート初期化の恐怖はひと段落です。また、スマホを紛失すると対応が絶望的なオサイフケータイに関しても一気に明るい光が降り注ぎます。

旧スマホからオサイフケータイ情報を移行する手順:

(1) ドコモショップに行ってオサイフケータイの停止解除を依頼します
※この時点で「赤ROM」化された旧スマホは「白ROM」状態に戻ります。
(2) 旧スマホに新スマホのSIMカードを移し変えます
→旧スマホがドコモの電波を受信して使えていることを確認します
→EdyやSuicaのアプリにアクセスして電子マネーの金額表示を確認します
(3) それぞれの電子マネーをそれぞれの手順に従って移行手続きをします
→端末内データを各電子マネーのサーバに戻し新スマホで引き取るイメージ
→Suicaの入場記録が残っている場合、本来出るはずだった改札で精算
→入場記録が残っているとSuicaの電子マネー移行はできない
(4) 新スマホにSIMカードを移してオサイフケータイデータを書き戻す

今回の出来事から得られた知見:

(1) Googleデバイスマネージャでの初期化は遠隔初期化を解除できる
→ただし、通常ロック画面が解除できることが大前提です
(2) 「赤ROM」化した端末は正規の手続きで「白ROM」に戻る
→もちろん白ROMになったスマホは返却しないとペナルティがあります
(3) オサイフケータイを紛失した場合は、基本的にあきらめるしかない
→取り戻すための時間的・精神的コストを考えると釣り合いません

正しいAndroidスマホの紛失方法(前編)

~スマホがなくなった時に注意したいこと~

Androidを紛失した

先日Androidを紛失しました。データ流出などのリスクを抱えた状態で被害を最小限に、かつ冷静でいられない状況下で比較的短時間でさまざまな判断を要求されるのが特徴の事象です。今回、結果的に「やっちまったなあ」と思える経験をいくつかしたので、それを共有したいと思います。

胸ポケットから落ちるヒヤリハット

ハインリッヒの法則というものがあります。うそかまことか、ひとつの重大事故が起こるためには、29の軽微な事故があり、その周辺に300の異常があるという法則です。今回の紛失を考えてみるといくつか思いつきます。

「スマホを紛失した」
 ↑
 ★←ストラップをつけていたが外れてスマホがベッドの上に落ちた
 ↑ ↑おー、危なかった!ベッドの上じゃなかったら破損していたかも!
 ★←トイレでかがんだ時に胸ポケットからスマホが床に落ちた
 ↑ ↑トイレの中に落ちなくて本当によかった!
 ★←酔っ払って帰ってきてスマホをちゃんと持ち帰ってきてないかも!
   ↑シャツの上ポケットになかったがかばんの中に入れていた!

本当に29の軽微な事故、300の異常があるかどうかはさておき、ざっと考えるだけでも紛失に繋がりそうな事象がこれだけあって、どれもが軽微だったため「ああ、よかった」で済んでいることが分かります。それぞれ対応していたらリスク軽減ができた可能性があります。

現時点では実際にスマホカバーをして一回り大きくし、胸ポケットから落ちにくくなりました。さらに今はストラップも着脱式にしていて胸ポケットとスマホがストラップで接続されているような状態にしています。

これで、スマホが落ちるリスク自体が大幅に軽減され、また習慣化することによって、たとえ酔っ払っていても常にワイシャツの胸ポケットとスマホが繋がっている状況を保てれば、うっかりどこかに置いてくるミスも防止できるでしょう。

パニック中の行動と振り返り

酔っ払っている時にスマホをなくすと悲惨です。冷静に物事を考えることが困難な状況で、結果的に間違いだったかもしれない行動が結構ありました。それでは、私がAndroidスマホを紛失したときに取った行動とその結果をまとめてみます。

(1) スマホを探すために他の電話からかけまくった → ×電源を切られた

今回は誰かが拾っていたパターンなのですが、拾った電話が電車の中で鳴り続けたら電源を切りたくなるのが人情かもしれません。悪意で盗んだものでもそうするでしょうし、自分のスマホと勘違いして拾ってしまった場合でもびっくりして電源を切るでしょう。

(2) ドコモのお探しサービスで探してもらった → ×電源が入っていないと探索NG

スマホの電源さえ入っていればドコモサービスだけでなく、GPSを利用してGoogleデバイスマネージャでも場所が追えたはずでした。それも電源を切られてしまえばお手上げです。なお、Softbankだと電源が切られても、直前まで使われていた場所を特定できるようになっているそうです。

(3) ドコモにサービス一時停止を依頼 → ○一切の発着信ができなくなります

これは酔っ払っていても大切かつ正解の行動でした。スマホの中に入っている電話番号のカード(正確にはSIMカードといいます)を他の電話機に差し込んだら、私の電話番号で長距離電話をかけられたり、最悪、振り込め詐欺などの犯罪に使われる可能性があります。

(4) ドコモにオサイフケータイ停止を依頼 → ○オサイフケータイも使えなくなります

これはオサイフケータイを使っている人がスマホを落とした場合は必須の対応です。スマホのバッテリーが切れても、SuicaやEdyなどの機能はある程度使える状態が保たれます。契約上、オートチャージになっていたら悪用された時の被害が膨らみます。これをドコモの認証側でNGにすることで、被害を最小限に食い止められます。

(5) Googleから遠隔ロックをかけた → ×通信ができない状況なので意味なし

Googleの遠隔ロックはインターネットに繋がっていないと、何もAndroidスマホに指令を送ることができませんでした。ネットに繋がった瞬間にこの設定がかかります。ちなみに事前にスマホ端末に遠隔ロックを許可する設定が必要です。
この遠隔ロック機能はなかなか便利で、リモートで指定した電話番号にしか電話をかけられないようにしたり、指定した文字列をロック画面に表示させることができます。「XXX-XXX-XXXXまでおしらせください。謝礼金をお渡しいたします。山田」のように表示させることができます。

(6) Googleから遠隔初期化をかけた → ×通信ができない状況なので意味なし

こちらは前項と違って、いわゆる「バルス!」の呪文です。そのスマホからGoogleアカウントが削除されて、本体内のデータは全て意味消失します。ただしこちらも何らかの方法でインターネットに繋がった時点で有効化します。
ちなみに注意点としては、挿入されたSDカードの初期化まではできないので、撮影画像など情報流出のリスクは回避できません。これを回避するためには、事前にAndroid端末ごとに暗号化しておくしかありません。

(7) 警察署に遺失物届けを出した → ○必須

これは通常、何かを紛失した際は必須の行動です。遺失物届けの受理番号がなければ、ドコモでケータイ補償サービスを利用して、リフレッシュスマホを受け取ることができません。

(8) ドコモでケータイ補償サービスを活用 → △補償サービスに入っていれば必須

新品交換というわけではないのですが、少なくとも外装とバッテリーが新しくなったスマホを受け取ることができます。いつ見つかるか分からないスマホを待ち続けられるほど暇な人はおそらくいないでしょう。
8000円程度かかりますが、外装とバッテリーが新しくなるので、傷の付いたスマホやバッテリーがへたってきたスマホユーザーにとっては悪くない選択肢です。ちなみにドコモポイントがだいぶたまっていたので私はそれで充当しました。

ちなみにこの補償を使わずにAmazonなどで中古品の端末を買うこともできることはできます。補償サービスだと基本的に同型機種しか交換できませんが、中古買取なら機種を変えることもできなくはないです。
ただし、購入した端末が盗品だったり、いわくつき端末だったりすると、キャリアから利用停止信号を飛ばされて、その端末が突然使えなくなるリスクがあります。私の例で言えば(5)と(6)で紛失した携帯は使えない状態になっています。(いわゆる「赤ROM」の状態です)

(9) リフレッシュスマホの再設定 → △せざるを得ない

また最初からか……という徒労感は拭えませんが、ひとつだけ大きなメリットがあります。余計な変更がかかっていない状態のスマホは快適に動作します。以前の端末とまったく同じにするのではなく、利用頻度の低かったアプリは入れないなど、快適性を意識した環境再構築をしましょう。

(10) Edyの引継ぎ手続き → ×意図的に移行しないと非常に煩雑

引継ぎというよりも、端末を紛失した場合、基本的に電子マネーは補償されないと考えていたほうがいいです。この状況を回避するためには、利用する電子マネーのチャージは「落としても許容できる金額」にとどめておくことが重要です。
ちなみにコールセンターの番号を教えてもらえますが、オペレーターには決して繋がりません。最後の最後まで音声案内だけに終始しています。(無駄な通話料を使わせるな!)

(11) Suicaの引継ぎ手続き → ×そもそもコールセンターに電話が繋がらない

オサイフケータイの紛失はとにかく面倒ですが、特に途方にくれたのはSuicaの紛失です。ドコモで案内されたSuicaのコールセンターに電話が繋がりません。紛失してから3日間、平日も含めて朝、昼、夕方、夜と時間帯をかえて電話をかけてみましたが、まったく繋がることはありませんでした。

この、(10)と(11)のオサイフケータイの手続きについては、最後まで頭を抱えました。とにかく、コールセンターに繋がらない。Edyは繋がってもWebサイトに書いてある程度のことを音声で教えてくれるだけです。オサイフケータイ系のコールセンターはどこもやる気のなさを感じます。

なお、オサイフケータイのオートチャージ設定をする場合、たとえば2000円を下回ったら1000円チャージというように、小額設定にしておくとよいでしょう。これであれば、少なくとも本体操作なしに3000円以上の買い物はされません。

ここまで、私がスマホ紛失時にやってしまった行動の振り返りをしました。
次回は後編。スマホを紛失したときにすべきことと、スマホ紛失の結末について書いてみます。

ダメな人なりのTaskchute2

世の中にはすごい人多すぎ!

……と感じている層のためのブログでございます(苦笑)。そうそう。ブログを読むとね、「私はこういうの、完全に普通だから……」みたいな、すごい人、多いじゃないですか。嫌みのつもりではないんだろうけど、読めば読むほど「あなたとは違うんですよ」的なオーラが漂っていて近づけない感じのブログ。

と、そんなわけで、トップダウンアプローチでなく、私はボトムアップのアプローチで、低いところからじりじりとあがっていくスタンスのコンテンツを提供する所存です。さて、そんな視点でTaskchuteについて書いてみようかと思います。私はTaskchuteを使い始めてから数年経っています。具体的には3~4年というところでしょうか。

そもそもTaskchuteってなんなのかというと、

  1. 有料のExcelマクロです(無料版もあります)
  2. タスクを管理するツールです(時間の記録ができます)
  3. 作業時間の見積もりができます(何時に帰れるのか)
  4. かなり緻密な繰り返し設定ができます(最終営業日の2日前……とか)

というものです。もっとすごい詳しい人が書くとさらに書けるのでしょうが、少なくとも私がありがたいと思っている主な要素は4点です。……で、数年も使っているのだから、そうとう使いこなしているのでしょう?……と、言われると、ぜんぜんそんなことはありません。開発者に申し訳ない限りですが。

 

 

残念な人はTaskchuteをどう使っているのか

たとえば、すごい人はTaskchuteに「7つの習慣」の概念を組み合わせて使っていたりします。具体的には「急ぎでかつ重要」「急ぎだけど重要じゃない」「急がないけど重要」「急がなくてもいいし重要でもない」という4つの領域分けをするという具合に分類したり。もちろんそういう消費時間のチューニングは重要です。

ただし、残念ながら誰にでもできるようなことではありません。もちろんできた方がいいには違いないのだけど、モノによっては急ぎなのかどうかも分からないものもあります。たとえば、複数人でプロジェクト計画を立てていたとして、最初大急ぎでやっていた作業が、他の作業の進捗によって優先度を下げてもいい内容に変わることもありますし、その逆もあります。

そんな言い訳もありながら、私は多くのTaskchuteエバンジェリストのように華麗なTaskchute使いではありません。あえて異論を正々堂々と書くならば、他の人にとっていいソリューションが私にとって最適とは限らない。……ので、私にとって最適な方法でTaskchuteを使っています。ということでしょうか。

では、どのような私がなぜTaskchuteを使っているのか。どのような用途で使っているのか、を書いてみます。

 

(1) 今何をしていたのかを思い出したい

若年性健忘症というわけでもないはずです。そもそも若年ではありませんので……という残念な脇道はさておき、集中することが目の前にあると、メールをチェックしていたはずが、メールの内容にのめり込み、さらにはその添付ファイルにのめり込むというアクシデントは痛すぎます。

そうならないように、15分タイマーをよく使います。音が鳴ると恥ずかしいので静かにピカピカするキッチンタイマーです。うまくTaskchuteのタイムライン上を走れている時は必要がないのですが、たまについ何かに没頭している時にタイマーが光ると、「あ、ヤバい。何してたんだっけ?」とTaskchuteに目をやると、本来やっていたはずの作業に戻れるので便利です。

この没頭防止タイマーですが、15分間隔だと、少なくとも1分は自己管理ができる範囲だとして、最悪14分間は無駄な時間を作ってしまうリスクがあります。しかし、これを5分間隔にしてしまうとさすがに今度は集中力を削り始めます。なので、いろいろと試行錯誤した挙げ句に今は15分間隔で仕掛けています。

ちなみに、「1時間は資料作成をする」と決めて実施している場合でも、15分タイマーは有効です。集中すればするほど体感時間は短くなるので、1回目のタイマー点滅で残り時間4分の3です。たいていそんな時の気分としては「まだ15分しかたっていないのに」というところですが、泣いても笑っても4分の1を消化してしまったのです。

今のペースで終わりまでどのくらいかかるだろうか。何かを削るべきか、削っても無理なのか、もしかすると進め方を変えるべきか。提出期限があるものであれば、スコープを縮小する交渉の余地はないものなのか。仲間のいるものであれば、一部をお願いして並列作業で進められないか……などなど、節目で戦術を考えることができます。

 

(2) 次に何をすべきか忘れてしまいたい

これはTaskchuteを使っていて最も助かる機能のうちのひとつです。毎日の繰り返しタスクなどは順番が決まっていても、それを暗記するのはやや面倒です。たとえば、朝に、昨日の作業実績を書いて、その次に……と続くのですが、そもそも私は暗記が苦手です。というか、Taskchuteを使う以上はタスクの暗記をしてはいけないと考えています。

なぜなのか。暗記ができるくらいならTaskchuteはいらないからです。私は記憶力に自信がありません。むしろ記憶力に頼った時には何かを忘れるリスクが増えているとすら考えています。なので、あえて記憶に頼らないことでタスクの安全性を確保しているのです。苦手な記憶力で脳に負担をかけるよりは、集中力にパワーを振り分けるために忘れてしまいたいほどです。

それから、タスクの暗記をしない理由は、前日の作業によって次の日の手順を変えた方がよい場合があります。たとえば何かの報告を翌朝に行う場合。前日の作業で、報告の前に確認タスクを入れてからの方がいいなと思った場合、翌日の該当タスクの前に、確認タスクを追加しておくのです。

こういう運用をする場合、タスクの暗記はリスクにしかなりません。うっかりタスクを実施してから、その前段階に行うべき確認忘れに気がつくことになります。なので、Taskchuteを使うなら使うで、タスク管理は依存しきってしまった方が安全性はむしろ高まると考えています。もちろん電子データの消失リスクに備えてアナログメモもさっと残しておくわけですが。

 

(3) 何をしたか思い出すのに苦労したくない

Taskchuteを使っている時の特有のありがたみとして、「今日は忙しかったな。でも、何で忙しかったんだろう?」というモヤモヤが残ることは「ほぼ」なくなりました。何で忙しかったのかというのは「だいたい」追うことができます。今日できたことと、できていないことがだいたい把握できます。

本当はレビューをするのが最適なのですが、私は残念ながらそこまではできていません。書きっぱなしです。とはいえ、意外とひとつの作業をしていて、その数週間後に類似案件をしなければならなくなった時、何にどの程度時間がかかるのか……というのは追えるようになっています。

たとえば提案書を書くのに、どの程度調査に時間を要したか……などの過去実績は役に立ちます。やや、残念な事例を書くならば、「自分への期待値」と「その残念な結果」を知ることができます。このくらいなら1時間でできるだろうと踏んで、実際には3時間かかってしまっていたとか。

ちなみに、できうる限り正直ベースで記載するようにしています。誰に報告するというものではなく、自分専用のログなのでかっこつけても仕方ありませんし。なので、体調が悪い時は休憩時間が増える傾向にあります。Taskchuteが地味に便利なところとして、カテゴリ毎に色が塗り分けられます。

なので、先ほど書いたとおり週次レビューなどはしないのですが、一日使っているだけでも、「あれ?ちょっと今日、休憩時間が多すぎだな……」と気づくことが容易になります。記録していないと、ちょこちょこととる休憩はさほど気にならないかもしれませんが、客観的な数字として残るとなると注意を向けることができます。

 

思い通りに記録できなかった時にどうするか

正直、ここがTaskchuteエバンジェリストとの決定的な違いでしょう。Taskchuteの理想的な使い方は分単位で計画して、分単位で記録することと言われています。逆にそのガイドラインが「完璧主義者」を断崖絶壁に突き落とす原因になるんじゃないのかと感じているところです。「完全にできないのならやめてしまえ!」という気持ち……とても分かります。

ぶっちゃけ、何か作業をやっている時に、「すみません、ここなんですけど……」と来られたら、Taskchuteに目をやる前に、その人の顔を見ます。「ああ、あの件ですね」と言いながら、なんだっけと必死で思い出す(苦笑)。その脳内検索時間にCPUをとられている間なんかにTaskchuteの操作なんてできませんよ。

また、そんな状況なので、割込みタスクを入れるにしても、何を入れればいいのかとっさに分からない。目の前の人が誰だっけ?……という状況すらあったりします。(多数のプロジェクトに関連すると、新規プロジェクトのメンバーが初顔あわせしたばかりという方もいらっしゃるので。)

気がついたら打ち合せが始まってしまっていて、終わった時間だけ分かっている……という時、以前はできる限り思い出して時間の記録を遡ってしていました。それが完全にできないこともフラストレーションに繋がっていました。だって、想像で時間記録しているわけですから、時間的錯覚をそのまま記録しているのかもしれないのです。

メールを出した時間など、作業終了時間の目安になるものがあれば、そこから記録の保管をすることは可能です。しかし、入り組んだ状況だったりすると、記録忘れを補完するために数十分かかりかねない状況になることもあります。すると非常にバカバカしい記録が残るのです。「Taskchuteの記録補完(22分)」とか。

そこで、決して褒められる方法でないことは承知していますが、記録忘れが分かった時点で、それまで実施しているはずだったタスクを一旦終了させます。そして、終了時コメントに「○○の件打合わせ。××さんに電話。☆☆についての調査を含む。」と書いて終わりにしてしまいます。

非常に残念ながら、前タスクがほとんど終わっていない場合は、前タスクの開始時刻を空白に戻し、「使途不明」というグレーの枠を新たに挿入して、そこの終了時コメントに同様にやったことの概要を記載します。記録としては残念だし、自分の中の「完璧主義者」がうずきます。しかし、それでいいのです。

 

ひとつのルール違反のためにやめるのか

理想型というのはあるでしょう。おそらくTaskchuteにもあります。全ての割込みを確実に記録に残し、緻密なタスク計画を分単位で完遂していくこと。これがパーフェクトにできている人はおそらくいることでしょう。しかし、私は数年使ってみてもそのような使い方は未だになじめません。

特に独立していて一人で動いていた時には、そこそこタスクログも記録できていたような気がしますが、サラリーマンに戻ってみると、無視できない人はたくさんでてくるのです。エライ人がやってきて「ちょっといいですか?」と聞かれている時に、「ちょっと待ってくださいね」とTaskchuteに割込み記載なんてできません。

ましてや、「割込み◆山田さん」(仮に割り込んできた人が山田さんだったとして)と書かないまでも、「山田さん」とTaskchuteに記載するところを見られたくもないのです。おそらく私の感覚だけの話だと思うのですが、なんかそれはとても失礼なような気がするのです。(後からこっそりと書くのはアリだとしても)

まあ、そこから呼ばれて、打ち合せになり、そこから人が増えて確認事項対応をして、調査して……という流れでTaskchuteをコースアウトすることも少なくはありません。基本的にノートPCよりもA4アナログノートを持って打ち合せをすることが多いので、打ち合せになるとTaskchuteの記録は途絶えます。

もう、やめちゃおうか……と思ったことは過去にたくさんあります。特にTaskchuteを使いこなしているようなブログを読むと、「ああ、素晴らしいけど、そこまでやるの、きついよ。」って。

それでも、結果的に私はまだTaskchuteを使っています。本来の運用から見ると、フル機能を活かす使い方ではないにせよ、私なりに使い道があるからです。すべての道具が万人にとって万能にならない以上、そういう割り切りで使うと方向性があってもいいと考えています。

逆にそうやっていくと、優秀な人たちが気づかない使い道に気づけるのかも知れません。私はTaskchute優等生とは違う道を歩くしかないように感じているのですが、そこにこそTaskchuteに適応できなかった人に対するソリューション提供ができるんじゃないかなと思っています。

ま、Taskchuteに限らず、このブログではそんな視点をお伝えしていければいいのかなと思っています。

それではまた。

中華製激安ライフログガジェットがすごい!

ライフログガジェット再び

以前、「スマホ通知スルー事故対策」というエントリで紹介した、mi bandという、中華製スマホ連動ブレスレット型ガジェット。何ができるかといえば、バイブの弱いスマホにメールや電話、チャットが着信したり、スケジューラーやアラームの鳴動を腕に付けたバンドが振動して教えてくれるという優れもの。

結論から言えば、5月に買ったコイツは7月末日を待たずに壊れました。具体的には充電操作を受け付けなくなり、長持ちバッテリーが徐々に徐々に減っていくのを、ただただ眺めるしかないという、何か人生の悲哀を感じる壊れ方。やたらとバッテリーの持ちがいいので、まだ生きてはいるのですが、あと数日の命と覚悟して看取るしかないところがなんとも切ない。

税込みで2,399円だったので、5月7日に購入して、7月25日に充電不能を確認。ざっくり3ヶ月使ったとして、月割りで800円。うん、そんなには安くない。けど、それなりに役立ちアイテムだったといえる。放置していたら後でかなり致命的なコール(たいてい嫁さんからの電話だ)を知らせてくれたし、備忘アラーム(toodledoと連動)もしっかり機能してくれました。

◆電話が着信した時のバイブレーション設定
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◆各種アプリを登録するとバイブレーション通知が設定できる!
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◆使っていないけど他にもいろんな便利機能がある
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そんなわけで、最近の国際社会における中国の姿勢にはいろいろと考えるところはあるものの、残念ながら日本製でこのガジェットに匹敵するような良アイテムはないので、もう一度、mi bandを買うことにしました。いいものはいいものなのです。しかし、Amazonの購入履歴から購入しようと思ったら、その商品が取り扱い終了になってました。あああ!

 

生まれ変わってました……今度は心拍だ!

仕方なく「この商品をみた人は……」リンクを辿ってみると、なんと新商品がでていたのです。画像を見る限りでは、新旧それほど差がないのですが、

◆こちらが旧タイプのmi band
mi1

◆こちらが新タイプのmi band (画像クリックで詳細画像が見られます)
mi2

よく見ると、製品画像の左上にハートマークがついています。遠目からみると、おひさまニコニコマークにしか見えませんが。(笑)

……そうです。新しいmi bandには心拍計が内蔵されているのです。どうせ新しいのを買うなら心拍計が付いているものにしようということで、早速購入しました。なぜなら、充電機能が壊れてしまったmi bandから、毎日、睡眠時間や歩数などがスマホに送られてきているのです。こいつが完全停止したらライフログが途切れてしまいます。

◆こちらは蓄積された睡眠時間……正確ではないけど目安にはなる
Screenshot_2016-07-27-19-34-54

◆こちらは歩数計……家の中でスマホを置いて歩き回ってもカウントしてくれる
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たかがライフログなんですが、データって蓄積されてくるとそれなりに価値が生まれるものなんですね。たとえば、疲れが取れない時に、こういうログを振り返ってみると、傾向として思い当たるデータってあるものなんです。睡眠時間が少なめだなとか、特に一番寝ていない日から数日経ってから一気に疲れがきているな……とか。

 

たかが心拍でしょ……?

そもそもね、心拍なんてとってどうすんのよ、自分から進んで運動するわけでもないのに……と思っていたのですが、まあ、いいじゃないですか。先代のmi bandから価格高騰……となっていたら考え込むところですが、今回の新しいmi bandも激安の2,850円ですよ。心拍計が追加されて450円くらいの値上げ?

ま、3ヶ月で壊れると思うと激安でもないんですけどね。でも、国内メーカーの心拍計ブレスレットを買おうと思うと、ちょっと躊躇するような価格帯のものしかないんですよ。簡単に壊れない作りになっているのかも知れないけれど、正直、手が伸びない。日本人が本気になれば、もっといい価格でいい勝負ができるんだと思うんですが。

で、早速、Amazonでポチりました。以前のエントリ「AmazonPrime会員の年会費」にも書いたとおり、AmazonPrime会員になっているので、お急ぎ便がデフォルトです。ありがたいことに、この新しいmi bandもPrime取り扱いがあるので、たった二日で届きます(購入タイミングによっては翌日到着)。ちなみに自宅に届くといろいろアレなので、近所のコンビニに送ってもらったのは内緒です。(と、ブログに書くバカw)

ともかく、早速、スマホに新しいmi bandを接続してみました。

……と、さくっと書いたのですが、実は公式アプリ側に問題があって、新しいmi bandの接続にはだいぶ苦労しました。

  1. 新しいmi bandはファームウェアアップデートが必要
  2. ファームウェアアップデートはmi bandの公式アプリでないとできない
  3. mi bandの公式アプリはファームウェアアップデート未完了mi bandを認識しない
  4. [1.]にもどる……一体なんの嫌がらせだ!(笑)

※Google先生に泣きついたところ、丁寧に教えてくれるサイトがありました。
→外部サイト:(Xiaomi Mi Band 1S Heart Rate アプリMi Fitを入れて試すが野良アプリ必要)

 

……されど、心拍!……すげえ!

さて、私は先代のmi bandの時から有料アプリを使っています。だいたい300円くらいかな。公式アプリよりも出来がいいという不思議な現象が起きているのですが、このアプリ、今まで心拍のタブの部分はグレーアウトされていたんですね。mi bandが対応していなかったから。

さてと、新しいmi bandはどうかな?……おお?……おおおお!

◆今まで表示されていなかったところに心拍グラフが表示された!
Screenshot_2016-07-27-19-34-58

◆1日の心拍の分布を円グラフにしてくれる!
Screenshot_2016-07-27-19-35-12

心拍計をすっかりバカにしていたんですが、こうやってログとして見える化されると、がぜん心拍が気になってきます。最小で30秒おき、最大で5時間おきに計測してくれるのですが、心拍の高い時間帯がわかるんです。そして心拍の高い時に何をしていて、それがどの程度の心拍数なのか。これはなかなか面白いログです。

緊張したり興奮しても心拍は上がるので、1日に緊張する局面やイライラする局面が何回あったのか、1週間にすると、それがどの程度の頻度なのか。イライラする気持ちを、どの程度自分でコントロールできるようになるのか。そういう意味での見える化ツールとして活用すると、メンタル面にも活用できる範囲が広がりそうです。

ちなみに初日なので、心拍の計測間隔を5分おきにしてみたのですが、やはり、やや消費電力が激しめです。満充電から24時間使ってみて、残バッテリーは68%。先代のmi bandは20日くらい使っても30%の残バッテリーだったので、やはり5分おきはやりすぎなのかもしれません。

ただ、心拍ログとして後から役立てようとすると、1時間おきの計測ではやや粗い。30分でもやや粗い。そんなところで、10分おき(1時間に6回)か、12分おき(1時間に5回)あたりで、バッテリーと相談しながら調整していこうかと思います。まあ、10分~12分おきにして、24時間後の残バッテリーが80%を上回ってくれれば、1週間に1回くらいの充電で済みそうですね。

【2016/07/28追記】とりあえず、5分おきの心拍計測のまま様子をみてみたところ、それからさらに24時間経過した時点で、残バッテリーは62%でした。一日6%の減りであれば、100%の満充電から2週間くらいは持ちそうです。実は最初、デフォルトの心拍計測は「5分おき」ではなく「連続」になっていました。心拍が一切計測されないので、途中から「5分おき」に変更したのですが、計測しないくせにしっかりとバッテリー消耗だけはしていた可能性があります。

 

返品トラブルのリスクは注意して回避しましょう

あまり高くないので、気になる人はゲットしてみるといいと思います。mi band本体とAndroidまたはiPhoneの有料アプリを足しても3,500円以下で自己管理ツールの恩恵を受けることができます。ただし、Amazonのレビューを読んでも分かるように、間違った商品を送りつけられたりするケースもあるようです。

そういう意味で「運頼み」的な要素もあるのですが、参考までに私が購入したリンクも張っておきます。100%安全とまではいいませんが、私が購入してみて、ちゃんと正しい製品が届いた実績のある商品リンクなので、いくらかクレームに時間を使わないといけないリスクは回避できるのではないでしょうか。よろしければご参考まで。

あ、そうそう、それから大事かも知れないことをひとつ。この製品、一応、生活防水だけど、シャワーとかを浴びる時は外しておいた方がいいかも。確かにこれをつけてお風呂に入って平気だったこともあるし、他の紹介サイトでも大丈夫っぽい……のだけど、充電ができなくなる少し前に、これをつけたままでシャワーを浴びた記憶があります。念のため。

【後日追記】 実は死んでいませんでした。ワイルドな方法で復活しました。

それではまた。

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ブログ更新習慣改善◆品質の検討

質量保存の法則……ちょっと違うか

ブログをどうやったら更新し続けられるか……という、ある意味でとてもメタなテーマを扱っています。そんな理由で更新が滞りやすいクソブログでございます。ごめんなさい。とはいえ、「できていない人」が「できるようになる」という主旨の当ブログ。「できていない状態」をお見せするのも大切かも知れません。言い訳ですが。

それはさておき、今回は「品質」について考えてみたいと思います。前回の「時間をかけないとできないの?」という自問自答に対する思考を進めていこうと思います。まず、シンプルに考えてみましょう。時間が極限まで少なかったらどんな状況になってしまうのか。時間がないから書けないと言うけれど、時間がなかったらどうなるの?……ってこと。

今回の書き出しだと、まず、一段落目が消えます。仮にこの前置きだけで終わってしまったら、結局何を伝えたいのか分かりません。分かったとしても、結果的に「なんだ言い訳かよ」で終わってしまいます。そして二段落目も消えることでしょう。品質について考えよう。シンプルに考えよう。そうか。それで結論は?……そこにはありません。そしてこの段落も無駄なので消えることになります。

無駄なことに時間をかけるからですよ!

ここまで書き始めから10分くらいかけています。まあ、遅筆です。意味のない三段落にそんなに時間をかけるなよと思います。しかも無駄だということを証明するための無駄な時間です。つまり、結論からずばっと書いてしまえば一段落で済んでしまうかも知れないということです。では、さすがに次の段落で伝えたいことを書きます。

世の中にある様々なプロジェクトを管理する知識体系として、プロジェクトマネジメント(略してPM)というものがありますが、この知識体系で重要な三つの要素があります。いわゆる「QCD」と呼ばれる考え方です。「Quality:品質」「Cost:費用」「Delivery:納期」の三つです。これらは、どれかを重視すると他に犠牲がでる関係性です。この中の「品質」が実に厄介です。ブログにおいて「品質」はハードルのひとつと言えます。

品質を上げるためには一般的に費用と時間がかかります。費用をかけると品質が良くなったり短時間で終わるようになります。個人ベースで考えると、誰かに夕御飯をごちそうして手伝ってもらうとかですね。費用を全くかけないのなら、自分の時間を完全に犠牲にするか、品質を犠牲にして時間をかけないようにすることもできます。

だけど「品質」って一体なんなのよ?

自分でさんざん、クソブログ、クソブログと連呼しているわけですが、まあ、クソであれば品質なんてなきに等しいわけです。そんなクソブログにおいて品質ってなんなんだって話なんです。クソの品質を高めたところでクソはクソなのです。そんなところで「品質」を連呼したところで、一体どうするというのでしょうか。

大量に書けばそれが品質になるのか……といえば、大量のクソで読み手の貴重な時間を奪ってしまう。まあ、現実的には最後まで読まれずに捨てられる。それがクソブログの宿命です。だから、クソをクソでなくする努力も重要でしょう。クソは時間をかけて書けば書くほど最後まで読まれないリスクが高まります。書き手と読み手双方の時間をどぶに捨てるという意味で。

ただ、PMにおいても品質管理ってかなり微妙な要素のように感じます。最終的な閾値が「お客様に納得してもらえること」スレスレを狙うことが結構多いような気がするからです。もちろん「納期」と「費用」とのせめぎあいでそこを狙うわけですから、まあ、職人芸なわけですけど。それにしても、事前に「どういう状態が品質が高いっていうの?」をちゃんと決めておく必要があるのです。

で、戻りますが、ブログにとって「品質」って何?……と考えてみると、急に見えてくる世界が違ってくるのです。たくさん書けばいいというものでもない。ひとつの指標として面白がってもらえるか、役に立ったと思ってもらえるかという指標もあるはずです。

また、自分が楽しんで書けているか……というのも場合によっては重要かもしれません。アフィリエイトの仕事原稿をいやいや書いたんだな……ってサイトを読むと萎え萎えになることもありますから。でも、なんだかふわっとしていてつかみどころがない。もっと分かりやすい指標が必要です。

「品質」を定義して計測してみる

分かりやすい指標としては「PV」がありますね。ページビュー。つまりどれくらいの人が読みに来てくれたか。いわゆる計量的な指標というのはてっとり早い効果測定が可能です。

それから、コメントが付くかどうかというのも大きいかも知れません。PVに比べると遙かにハードルが高いのですが、そこでのコメントをくみ取ることによって、ある程度「向かうべき品質」というのは見えてくるかも知れません。

特にブログなんてのは、誰も読んでいなければ「一人芝居」です。仮に値千金の言葉を綴っていたとしても、人っ子ひとりいない無人島で最強においしいフランス料理屋を、宣伝することもなくひっそりと開店しても確実に潰れます。

宣伝も必要だし、誘導も必要。そしてお客様の人数をカウントしたり、分析することでどのような料理が好まれていて、それにたいして自分はどのような料理が得意なのか……ということがマッチングできて初めて意味がでてくるわけです。

品質にもマズローの欲求段階説のように、いろいろとあると思うんです。たくさん来てくれていて、その内容を分析して読者満足度を高めるフェーズ。いやいや、まず、人っ子ひとりいないのだから、まずは単純に人数を増やすフェーズ……とか。

そういう分かりやすい指標を現実的に管理していくのが重要かなと思います。誰も食べてくれないのに、10年間料理の修行をしても意味がないんです。ひたすら人知れずまずい料理ができては、自分で自己消費されているだけです。

とまあ、そのあたりをさらに深掘りしていくのもいいかなと思います。とにかく、無駄はいけない。ゴールが決まっていないのに目的を目指す義務感だけが発生するのも無駄。一番いけないのは無駄に消耗して、無駄に諦めることですから。

新しい習慣を創造するということ

驚くほどに自分のPCを使わなくなった

独立して仕事をしていた頃は、自分のPCは公私にわたって使うものでした。だから、PCに触れない日はなかったわけです。しかし、これが会社員に戻って、勤務用に使うためのPCが貸与され、かつ、仕事の時間以外に使えないことが当たり前になってくると、自分のPCを利用する機会が激減しました。

つまり、PCを使うためには、相当意識しなければ開くこともなくなってきたのです。だから、PCを開くと、その瞬間にアンチウィルスソフトがアップデート警告を出したり、Windowsアップデートが連続して攻めてきたりするわけです。さらに言えば、メーラーを起動すると数週間分のメールをまとめて受信しに行って戻ってこなくなります。

※もっとも、メールはスマートフォンやタブレットで読めるようにしているので、あくまでもバックアップ用途として取り込んでいるのですが。

つまり、何が言いたいのかというと、PCを開かないのでPCを使って文章を書かなくなり、それが遠因でブログも書けないという言い訳です。こんな誰も読まないかもしれないクソブログの更新なんてどうでもいい……というのはよく分かっているのですが、私にとっては「ブログを続けてみよう」というのが一つのテーマなのです。なので、もうちょっと書いてみます。

たかがブログでも鋼鉄の習慣が必要

誰に強要されているわけでもないのですが、どうして、このブログを継続することにこだわるのかといえば、それは「何か一つのことを決めて継続する」ということが、何かを実現するにあたって、最低限のルールだからです。もっと言ってしまえば、そんなことも続けられなくて何を実現しようというのだ……ということです。

で、大事なことは「それを自分ができていない」という事実。これは考えようによっては財産なのです。「できている人」が「できている」のは当然です。「仮に過去にできなかった人が、いろんな努力でできるようになった。」というのは素敵な話ですが、それは所詮過去の話です。できるようになった人にとってできるのは当たり前なのです。

でも、私は「できていない人」とか「できていない時」ということにこだわりたいのです。できていない人が等身大でできるようになるためにあがく。あがいてカッコ悪いところをさらけ出し、それでもできなくて醜態をさらすかも知れない。それでも諦めずに、「できない人」が「できる姿」を目指す。そこで得られた知見を世の中に残すこと。それが私のなすべき使命だと思っています。

ブログ更新のための習慣をどうするか

習慣づけにはいろんな選択肢があります。今回のテーマの場合、「自宅でPCに触らなくなった」だから「結果としてブログも書かなくなってしまった」という因果関係を挙げています。しかし、ここにはいろんな要因が渦巻いています。ブレーンストーミングのようにとにかく思いつく要因をわーっと書き連ねてみます。

  • PCを開かなくなったのでブログを書く機会を失っている
  • ブログを書こうとする意思自体が薄弱である
  • 文字入力をするにおいてはスマホよりPCの方が早い
  • まとまった時間がないと書けない(か、気分が乗らない)
  • ブログを書くことよりも優先順位の高いことが多数ある
  • 時間がかかることに力を使いたくない

うーん、ほとんどが「言い訳」です。正直なところ「意志薄弱」というのが全ての根幹をなしていると言ってもいい。しかし、意志薄弱な人がどうやって変わっていくのか、変わっていけるのかというメソッドを考えるのが趣旨なので、それでいいとも思っています。「やろうと思った人はやっぱりできるんだよ」という結論では何にも面白くないのです。それなら書かない。

自分のことは自分に叩いてもらう

そこで、先ほど列挙した要因について、別の自分にツッコミを入れてもらいます。というか、先ほどの自分にツッコミを入れる自分というのがしっくりきます。さて、さっきの自分を辛口意見でやっつけます。

  • いやいや、まずはPCを開くことを習慣にした方がいいんじゃないの?
  • ブログを書いて何をしたいんだってことをもう一回考えてみたら?
  • PCよりもスマホの方が早く入力できそうな工夫って本当にないの?
  • まとまった時間がないと本当に書けないの?細切れではだめなの?
  • ブログの更新が優先度の低いっていうのならやめることも考えたら?
  • どうしても時間をかけなくちゃいけないわけ?ブログってそんなもの?

誰に相談するわけでなくても、自分でそれなりに回答を持っていることに気づきます。実はどれもやろうと思えばできそうなのに、それでもできないのです。この中で私が一番気になるのは「どうしても時間をかけなくちゃできないわけ?」という自問自答です。「時間がかかるから、時間がない時にはできない。」というのは解決に近いアプローチのような気がします。

なぜなら、どんな工夫をするにしても「時間」は必ず消費してしまうものです。「時間がかかるから時間をかけられない」というのは、もっともそうにみえて、大きな矛盾を抱えています。何もしなければ時間は消費されないわけではなく、何もしなかったという事実が積み残されたまま時間は消費されていくのです。何の投資効果もない時間が浪費されます。

これから、このテーマについて書いていこうと思います。一回で書き切れるものでもなければ、一回で問題が解決するようにも思えないからです。もちろん時間をかければいいというわけではないのですが、試行錯誤をするにはそれなりに時間も必要です。それでは実験の開始です。

 

アウトラインプロセッサに気をつけろ!

なんということでしょう。少なくとも1週間に1回くらいは、ブログに思ったことを書き連ねていこうと思った矢先に、前回から1ヶ月以上経っているなんて!ちょっと書いてないなあ……と思っていたのが、日付を見ると1ヶ月以上のブランク。そこには落とし穴にハマった私の失敗がありました。

便利なツールが解決してくれる!?

実は先月あたりから、アウトラインプロセッサを使い始めていました。アウトラインプロセッサというのは、思考を階層化してアイデアを練り上げ、構成するためのツールです。エディタと違うのは、階層化したアイデアの要素を入れ替えたりしやすくなっている点です。筋道を先に作っておいてそこに言葉を載せるようなイメージです。これで起承転結のある文章や、重複のない文章、無駄のない文章が書ける……と、いろんなサイトで話題です。

根がぐうたらな私ではありますが、いや、だからこそというか、ラクをすることが大好きです。そんな私に甘い誘いをかけてきたのが「Work Flowy」というクラウドツールです。とりあえず無料で使えます。そしてネットに繋がるデバイスが当たり前の昨今、このサービスもどこでも利用できます。正直なところ便利です。ちょっとしたアイデアが浮かんだ時に、PCを使っていてもスマホを使っていても、さっと記録が取れるのはものすごく便利です。

↓無料で利用できるWorkFlowy

キャプチャ

アイデアが浮かんだら粒度は特に考えなくてもいいところも気軽です。そこから派生して書いていく内に階層化されていって、自ずと粒度が定まってきます。だから、ブログに書きたいなと思ったことを、こまごまと記録しておけば、なんと、気がつけばコンテンツができているという仕組みです。おお、なんてすごいんだ。実際に、完結しないネタがいくらでもでてきます。何かを記録したらそこから派生して別ネタが生まれるなんてことも当たり前にあります。

こんなすごいツールを使い始めたのだから、ブログのネタにも困らないし、さぞ、更新もサクサクと……とはなりませんでした。本当に残念なんですけど。

想像は広がり散漫する

いろいろと話が広がるのはいいのですが、広がりすぎて書きたいことが分からなくなる……という経験をしました。本当にキーワードだけはたくさん浮かんでくるんですよ。おお、これもいいじゃないか。それもいいじゃないかと。しかし、キーワードの繋がりを考えていくと、その途中から別の繋がりに発展していくんです。で、今、なんの話をしていたんでしたっけ……という繰り返し。

これ、仕事でいったら最悪のパターンです。あれもこれもやらないといけないことがあって、全部をそれぞれ追いかけているのだけれど、時間をかけていたら、結局どれも中途半端で終わっていない。成果物にすらならない状態のWordファイルやらExcelファイルはたくさんあるのだけれど、どれひとつ提出できる状態ではない状態。想像の翼が広がりすぎて飛べなくなってしまった感じ。

つまり、書けるネタがあるはずだったのに、拡散して薄まって、そして意欲も薄まってしまったのが私の失敗だったのです。拡散して薄まってしまったのは、私のモチベーションだったかもしれませんし、時間だったかもしれませんし、集中力だったかもしれません。アウトラインプロセッサはおそらく使い方を間違えなければかなり有用なツールに違いありません。が、使い道を誤ると「畳の上の水練」ツールになってしまいます。

別にブログの更新が滞ったところで誰に迷惑がかかるわけでもありませんが、自分でやろうと思ったことが途中で途絶えてしまったのは、やはり気持ちのいいものではありません。そういう意味で、今回の失敗についての対策を考えてみました。

アウトラインプロセッサ利用の注意点

Wikipediaを調べてみると、厳密にいえば、アウトラインプロセッサは「アイデアだし」のツールではないらしいです。アイデア出し目的では、アイデアプロセッサというものがあるそうです。ただし、どうやら、その境界線は曖昧になっているようです。アウトラインプロセッサを使ってアイデアを練ることもできれば、アイデアプロセッサを使って文章の構成(アウトライン)を作成することもできるようです。

今回、使い始めたのはアウトラインプロセッサでしたが、気がついてみたらアイデアだしに終始してしまったのは、アイデアプロセッサとしての使い方に傾いてしまったことが原因なのだと思います。つまり、注意しなければならないのはこのように守備範囲が広いツールは、利用目的を明確に意識しなければいけないということでしょう。アイデア出しがしたいのか、それとも構成を作りたいのか。それによって使い方は明確に変わるはずです。

ところで「WorkFlowy」をけなすわけではありませんが、このツールはとてもシンプルなため自由度が非常に高いです。自由度が高いというのは「真っ白な紙」を渡された状態に近いので注意が必要です。つまり、そこから絵を描くこともできれば、線を引いて便せん代わりに使うこともできます。学校の先生なら答案用紙代わりに使うこともできるでしょう。原稿を書くつもりで、気がついたらお絵かきをしていた……ではいけないのです。

そして、何よりアウトラインプロセッサ自体が勝手に目的を成し遂げてくれるわけではありません。つまり、なんのためにアウトラインプロセッサを使っているのかという点を意識した方がいいのでしょう。つまり、アイデア出しを目的にしているのか、それともアイデアを形にして世の中に出せる状況にするのが目的なのか。そして、基本的にブログを書くのにアウトラインプロセッサは不向きだと個人的には思っています。

目的のサイズに応じた使い方

どんなものでも運べる大型トラックは便利です。だからといって、近所のコンビニに大型トラックで買い物に行く人はいません。大型ジャンボジェットで隣町に行く人もいません。貨物タンカーで魚を釣りに行く人もいません。ほとんどのものは目的に合った適切な使い方で効果を発揮するようになっていて、それを間違えるとたいていの場合は非効率になります。時間、費用、リスク、その他資源を無駄遣いします。

論文や報告書など、ボリュームが大きくなりそうなものはアウトラインプロセッサを使う価値があるでしょうし、放っておくと消えてしまうアイデアを放り込んでおく場所として、クラウドアウトラインプロセッサの価値は高いと思います。ただし、使いどころを間違えると、ブログの更新というちょっとしたことすら実現不能にしてしまう弊害があります。実際のところ、このブログにしても、見出しは3~5つ程度です。

つまり、キーワードを収めるのであれば、見出し分だけあれば事足りるということです。いや、本文自体の構成も必要だろう……となれば、それはそもそもエディタを使ってすべきことです。この一文を書くために、

「キーワード」「収める」「見出し」「事足りる」「本文自体」「構成」「必要」……

などとキーワードを列挙するくらいなら、そのまま文章にしてしまった方がいいに決まっています。キーワードを列挙してから、さらに文章を書かなければならない……なんて工程を辿ることは決して効率化ではありません。モチベーション、時間、集中力、場合によっては電気代と場所代を無駄にします。

ブログに関していえば、この1ヶ月を無駄にして、アウトラインプロセッサの注意点を知りました。愚かなことですが、これが私の現実です。orz

 

※WorkFlowyについて

ところで、WorkFlowy自体はとてもいいツールです。前述の通り、使い方を気をつければいくらでも有用性を発見できると思います。ぜひ、触れてみてください。どうせ始めるのは無料ですし、WindowsでもMacでもAndroidでもiPhoneでも使えます。

ただし、無料といってもどこまでも無料というわけではありません。実は1ヶ月で入力できるキーワード数に制限があるのです。初期状態では1ヶ月に500アイテムまでが上限になっています。試しで使う分にはこれでとりあえずなんとかなりそうですが、使い続けている内に不便がでそうな気がします。

そこで、私はWorkFlowyを紹介してくれた人のリンクを使って、WorkFlowyを使い始めました。まあ、最近のクラウドサービスでありがちですが、紹介した人と紹介された人に拡張容量をプレゼントというやつです。Dropboxとかでも有名な手法ですね。

そんなわけで、もしWorkFlowyを使ってみようかなと思った方は、下のリンクからアカウント作成をしてみてください。デフォルトの1ヶ月500アイテムの制限に250アイテム追加されて、750アイテムまで利用できるようになります。あなたにも、そして私にも!

https://workflowy.com/invite/25c11f42.lnx

 

Nexus9にガッカリした8つの理由

Nexus9というタブレットを使っていました。私にとっては初めてのタブレットでした。しかも、Androidを生み出したGoogleのお墨付き。純粋なあるべき形のAndroidなのです。それに、docomoやAuなどの携帯電話キャリアからの販売でなく、Googleが販売しているのです。こんなCoolなガジェットを買わないなんてもったいない!

……あれから1年経ちました。たぶん、きっと、もう二度とNexusシリーズを買うことはないでしょう。Googleお墨付きのNexus9には残念なことが、想像していた以上に存在していたのです。

(1)ケースなどのグッズの品揃えがキャリア向け端末に比べて驚くほど薄い。

これは地味に残念です。キャリアから販売されたスマホやタブレットはお祭りキャンペーンかのように、周辺機器コーナーが盛り上がっています。しかし、Nexusについてはまるでお葬式のようです。「Nexus9ですか、うちでは取り扱いないですねー。」という店もいくつかありました。タブレット自体がスマホに比べて盛り上がっていないのかもしれませんが、それにしてもちょっとガッカリです。

(2)OS起動に5分以上かかる端末を発売することになんの疑問も抱かない。

初めてのタブレットデビューで舞い上がりながら電源をOnしました。Googleのおしゃれなロゴが華やかに舞い踊り、Android OSの起動を待ちます。まだかなまだかな……まだかなまだかな……いや、これ、もしかして壊れてないか?……と5分くらい経った頃にOSが起動する速さ。スマホよりも強めのハードウェアをたくさん詰んでいるのだから早くていいはずだよね。なんですか?お湯を沸かすところからスタートして、即席ラーメンができあがるよりも時間がかかる起動時間は。

まあ、タブレットってそんなものかもしれないよね……。と思ってましたが、その後に買ったXperiaタブレットを起動したら、起動まで1分もかかりませんでした。日本国内のマトモなメーカーならこんな出来で出荷判定を通るはずがありません。

(3)電源メニューに当たり前にあるはずの「再起動」機能がない。(「停止」のみ)

おかしいなあと思っていたんです。それまでスマホは3台ほど乗り換えてきました。しかし、どのスマホにも電源メニューに「再起動」というボタンがあったのです。しかし、このNexus9で電源ボタンを押すと「終了」しか選べないのです。特に人を馬鹿にしたくらいに起動が遅いタブレットです。マジでお湯を沸かすところから初めて、即席うどん(5分待ち)ができあがったとしても、まだ起動が終わっていないくらいに鈍くさいタブレットです。

電源が落ちるのを待ってから、さらに電源をOnにするのがストレスです。どうせ遅いなら「再起動」機能くらい用意しておけ。ちなみにXperiaには普通に「再起動」ボタンがありました。

(4)頻繁にOSのバージョンが上がるがどんどん遅く不安定になっていく。

純正AndroidたるNexusの最大の魅力は、何よりも最新OSがリリースされ、そして長く見捨てられないことが確定していることです。常に最先端のバージョンのAndroid OSに触れていられる、そして長く触れていられるのが最高なのです。キャリア製のスマホなんて、ほとんどOSの更新なんてやってきません。最新OS、いつ来るか、来ないのか、やっぱり無理なのか。やった!来た!……くらいの頻度です。

しかし、そこはさすがNexusだけあって、Android OSの更新は活発です。あれ?……一週間前にもアップデートしたよな。いや、今回は3日前にアップデートが来たんだっけ?……というくらいの頻度で飛んできます。どちらかというと、まともに安全性の検証をやっていなくて、ぶっつけでアップデートを流してみたら、上手くいかなかったので、大慌てで修正のアップデートをかけている印象です。そして、アップデートのたびに動作がもっさりしていくのです。

(5)無駄にiPhoneを意識したのか、SDカードは差せない仕様になっている。

高級感というのはAppleを模倣すれば醸し出せるとでも思ったのでしょうか。リリースされたNexus9は、メモリ32GB版と、メモリ64GB版の二つだけ。そして、microSDカードは差せません。Appleは相当なブランド戦略を背景にして、その上で不便だけどSDカードを廃止した。でも、Androidでそれをやるのは愚かでしかないと思うんです。だって、他のAndroidはSDカードでメモリ拡張できるんですよ。できるのにやめた。……といえばかっこいいとでも思ったのでしょうか。

Androidの拡張性というメリットを削り取った結果、他の機種よりも残念な要素だけが目立つ結果になりました。比較するのもアレですが、Xperiaタブレットには、64GBのmicroSDメモリを装着して、気持ちよく使っています。

(6)防水・防塵が当たり前の時代に、それを切り捨てた環境適応の弱さ。

今さら、Androidのまともな機種では防水に防塵が当たり前です。そういうところもiPadをマネすれば売れると思ったのでしょうか。水に濡れても、埃が入っても動作保証の対象外です。他のそこそこのAndroidでは防水仕様なのに。突然、雨が降ってきたら大慌てでしまわないといけなくなるのです。雨が降ってきたら、それに関する情報を検索したくなる時もあるというのに。

もう、書くのもなんだかなあという気分になってきましたが、Xperiaでは……(以下略)。

(7)サポート体制が悪い。特に海外製なので壊れるとダイレクトに対応が悪い。

国内のメーカーで、かつキャリア経由で購入したものであれば、それはそれは故障時の補償は手厚いものです。国内メーカーのスマホを壊してしまって、修理に出したら、1週間かかるかかからないかくらいの速さで修理を追えて戻ってきました。残念ながら、廉価品メーカーはそういうところのコストを抜いているので、壊れた時の面倒くささや、時間のかかり方は大きなデメリットです。

たまたま、販売店で延長保証サービスに入っていたからまだマシでしたが、Googleから直接購入していたら、もう捨てるしかなかったかもしれません。きっと安いから修理するよりも買い換えろ……という発想なのかもしれませんが、私にはちょっとその価値観が分かりかねます。

(8)OSアップデート中に文鎮化した。死ね!……ああ、すでに死んでやがる。

なぜ修理に出したのかといえば、OSアップデートの通知が来たので、それに従ったら、それ以降、起動しなくなってしまいました。いろいろとGeekなサイト巡りをして、なんとかできないものかと探りましたが、メーカー対応しかないね……というパターンだと言うことが分かりました。延長保証ということで、入っていて良かった……と一瞬思いましたが、よく見てみたら「お客様の免責は購入金額の10%となります」と書いてある。

メーカー側から送られてきたアップデート指示に従って文鎮化したのに、その修理のために免責を要求される、なんとも不思議な仕組みです。自分で責任を取れないかもしれないアップデート指示なんてするんじゃない。

なにがGoogle純正のリファレンス端末だよ。こんな端末のマネだけはするな。

……考えてみたら、どうして国内のスマホメーカーがNexusシリーズを作らないのか。作れるはずがないのです。なぜなら、安さ爆発路線の廉価品専門メーカーじゃないと手を出さないからです。品質に対して何にも疑問を抱かないメーカーだからこそ、価格が激安なのです。激安だからこそNexusなのです。たぶん、日本のまともなメーカーからこんなタブレットをリリースしようとしたら、責任者マジギレですよ。

そんなわけで、現在、Nexus9は修理のために長い旅に出ています。程度の低いサービス品質には心底頭にきているのですが、まあ、そのまま捨てるのも癪なので直してもらっています。でも、戻ってきても一線級の活躍はさせません。役目があるとしたら、Youtube視聴専用機くらいでいいのではないでしょうか。まあ、動いてさえいれば、いずれ文鎮よりはマトモな使い道はあるでしょうから。

いずれにしても、Nexusシリーズはオススメしません。安いし、壊れたらまた買えばいいし。ま、ダメなら捨てればいいじゃないの……と言い切れる方にはオススメです。逆にそうでない人は、少々お金がかかってもまともな機種を買うことを強く強くおすすめします。