AndroidならTexpandで効率入力!

Texpandプロ版が日本解禁!

大事なことです。結論から書きましょう。Androidで効率的な文字入力を実現するための切り札「Texpand」が、ついにプロ版が日本で利用できるようになりました。これでAndroidでも快適入力ができるようになります!
これはニュースです!

Texpand – Text Shortcuts

実例でわかるTexpand

……結論から書きすぎて、これでは何が何だかわかりませんね。
では「Texpand」を使った便利なシーンから、ごらんいただきましょう。

辞書登録できない複数行を入力できる!

たとえば、テキストエディタに「ありり」と入力すると……

緑色のチェックマーク(画面中央)が表示されました。押してみると……

あらかじめ登録済みのメールテンプレートが複数行表示されました。

入力の効率を高めるためにIMEの辞書登録をする人は多いと思いますが、複数行にわたる辞書登録は通常できないので、この機能が使えるだけでもTexpandの便利さがわかると思います。しかし、Texpandの魅力はそれだけではありません。

現在の日付や時刻の挿入ができる!

次は「さんにき」と入力してみました。緑色のチェックマークを押すと……

ある方面で有名な「三行日記」のテンプレートが表示されます。

ここで注目するところは、その時点の日付と時刻が入力されていることです。日付時刻以外では直前にコピーしたクリップボードの内容や、テキスト挿入後のカーソル位置も指定できます。

プロ版で便利になる顔文字入力!

ちょっとしたチャットで顔文字を入力したい時に威力を発揮する機能として、ひとつのキーワードで複数の候補を登録することができます。これはプロ版限定の機能ですが、とりあえずご覧いただきましょう。

おもむろに「ああわく」と入力すると、いつものチェックマークが表示されます。

「ああわく」(アスキーアートわくわく)で、わくわく系の顔文字が選べます。

こうすると顔文字を使いたいタイミングでどんどん送れるようになります。

さらに「ああ」(AA)に続くキーワードを忘れても、オレンジ色のサジェストマークを押すと……

「ああ」から始まるキーワードが一覧表示されるので、全く困りません。

チャットやゲームにも活躍!

エディタだけでなくゲームなどでも使えるので、使い道が広がります。

顔文字用キーワードで登録されたAAを選択すると……

一見、ぐちゃぐちゃに文字が入力されているように見えますが……

このように辞書登録では不可能の長さのペーストも簡単にできます。

クラウドを使ってマルチデバイス!

この機能だけでも結構便利なのですが、複数台のスマートフォンを使っている場合に、キーワードの登録内容がバラバラになってしまうのはいただけません。でも「Texpand」はGoogleドライブに対応しているので心配いりません。

たくさん登録したキーワードを複数台に登録しなおしたくない!

でも、Googleドライブに気軽にバックアップが取れるのでした。

タブレットでバックアップしたデータをスマホで受け取ります。

重複したときに上書き更新するか無視するかを聞かれます。
ここでは「上書き更新(Update)」を選びました。

タブレットでバックアップしておいたデータを選びます。

これでスマホ側でも省略入力データが共有できます♪

体験版を使ってみよう

便利とはいうものの、自分が持っているAndroidで使えるか分からなかったり、自分が実際に使ってみて使いやすいかどうか分からないのは不安です。やはり事前に確認しておいた方がよいでしょう。まずは体験版を入れてみましょう。

まずはGooglePlayで「Texpand」を選びます。(体験版)
Texpand – Text Shortcuts

インストールしたら開きます

アシスト機能の権限を付与するか聞かれるので「OPEN SETTINGS」を選びます

設定画面が開いたら「Texpand」を選びます

offになっているスイッチをタッチします

利用するか聞かれるので、もちろん「OK」を選びます

「DISABLE BATTERY OPTIMIZATION」を選びます
(この設問で電源最適化を有効にすると不具合が出ることが多いのです)

ひとつ前の画面と同じことを聞かれていますが、ここでも「はい」を選びます

これでやっとセットアップが完了です。右下の緑色のボタンを押して……

好きなキーワードと文章を登録するとすぐに使えます。

いくつかの注意点

そんな便利な「Texpand」ですが、いくつか注意点があります。

無料版は10個までしか登録できない

もっとも、キーワードを10個登録した時点で、だいぶ「Texpand」を使いこなしてきている状況かも知れません。有料版にすると、無制限にキーワードを登録できるようになるほか、一つのキーワードで複数の文章登録もできるようになります。

プロ版といってもお値段はお求めやすい330円なので、自販機のコーヒーを2回我慢したくらいの金額です。それだけで所有Android複数台で使えるなんてお得すぎます。ぜひ買っちゃいましょう。

実は、少し前まで、このプロ版を購入することができませんでした。プロ版を購入しようとすると「お住まいの国でご利用いただけません」という、つれないメッセージが表示されていたのです。

ダメモトでコメントに日本でも使えるようにしてほしいと拙い英語で書いてみました。

で、2日後になんの気なしにGooglePlayを覗いてみたら、なんと330円で買えるようになっていました。以前から日本の国対応を準備しておいてくれたのかもしれませんが、私にとっては「神対応」というやつです。
本当にありがとう!

仮に納得できない内容だったとしても330円。納得できたとしたらほとんどタダみたいなものです。

基本的に「テキスト」補完しかできない

こちらは無料版・プロ版いずれも該当するのですが、「Texpand」はその名の通り「テキスト」が補完対象になります。

「テキスト」というのは、フォントの大きさや色や装飾などをしない文字データのことです。そのため、Googleドキュメント、Wordなど、文字装飾できるアプリケーションでは補完機能が使えません。

多くのAndroidアプリではテキストデータを入力することがほとんどなので、困ることは少ないのですが、GoogleドキュメントやWordを多用する人は知っておいた方がいいでしょう。

開発者もすでにこの課題を把握しているようですので、できるだけ早い解決が待たれます。(または、テキストだけに特化するという方向性を明確にするのかもしれませんが。)

IME登録との棲み分け

「Texpand」を使ったからといって、それまで使っていたGoogleIMEやATOKの辞書登録が不要にはなりません。日常的な変換でメインになるのはIME辞書となるでしょう。「Texpand」はあくまでも「Android専用の頻出文例変換」として補完的に使うのがいいでしょう。

辞書登録マニアの方々向けにメッセージを発信するとすれば、IME辞書の効率化は通常変換と干渉しないように工夫する必要がありました。たとえば、

「いそ」→「お忙しいところお手数をおかけしております。」

と登録すると、「 いそいそ と出かける」という文章を入力した時点で誤変換が発動します。それを避けるために、

「いっそ」→「お忙しいところお手数をおかけしております。」

と登録すれば、「 いっそ 、このままどこかに行きたい。」で、誤変換が発動します。

だから、IMEマニア達は、
「sgt」→「お忙しいところお手数をおかけしております。」
※「sgt」←「Oi S o G asii T okoro」

のように、あえて子音字だけで略語登録を構成したりするのですが、少なくとも「Texpand」はIMEとは個別に文字挿入の仕組みが動作するので、IME辞書との干渉を考えなくてもいいというのは非常にメリットです。

使いどころは?

これと同じような機能として、PCでは「PhraseExpress」というソフトウェアを使っています。これもIMEとは個別に動作する仕組みで「Texpand」とほぼ同じ(というか、それ以上の)機能を使えるものです。で、私は次のように棲み分けを考えています。

【IME辞書】

  • 日常的によく使う用語登録
  • 日常的によく使う略語登録

【Texpand/PhraseExpress】

  • 複数行にわたる文章登録
  • 月日時刻その他の動的入力
  • 頻度が特に高い略語登録
     →Texpand:Android専用のキー配列で登録
     →PhraseExpress:PC専用のキー配列で登録

個人的な今後の挑戦

Android用の「Texpand」と、PC用の「PhraseExpress」のデータをどのように共有するかという点に興味があります。そもそもキー配列が違うので、全く同じキーワードではあまり意味をなしませんが、一方で、あまりにルールが違いすぎると記憶しなければならないことが増えます。

デバイスを使って効率化する背景には、限界や劣化のある人間の能力を超えたいという欲求があります。そして「記憶力」もそのひとつです。つまり人的な記憶力に依存した効率化というのは、 仕組みとして美しくない と私は思います。

いいアイデアが思いついたら、ここに書いてみたいと思います。
それでは、また。

音声入力とのつき合い方

夢の技術……音声入力

昔、『スタートレック』というSFドラマで、登場人物が「コンピューター、X月X日の記録を検索!」と話すと、コンピューターが即時に処理をしてくれる場面に憧れた記憶があります。

実際にそのドラマの中では航海日誌を記録するときには、コンピューターに向かって口頭で起きたことを話し、それが記録されるという便利な世界でした。

一昔前はSFドラマでしかなかったことが、現実になってきている実感がわきます。でも、現状ではドラマのようにすらすらと記憶してもらうというところまでは至っていません。惜しいところまで来ているのですが、まだまだ工夫が必要です。

試しに議事録で使う

議事録のボイスメモを残す事は一般的ですが、その音声データを音声認識にかけてみると、とても便利な気がします。しかし実際にやってみると、意味不明なメモができ上がります。

音声認識自体の課題もありますが、複数の人間が同時にしゃべるとその処理で躓くことがほとんどです。(もっともそれは人間である私も無理ですけどね)

まだ誰がしゃべったかという区別もできません。1時間程度の議事録を音声認識で作成すると、実際にはその手直しで時間がたってしまうことも珍しくありません。

特に意味不明な部分の修正は大変です。また一般的な議事録では、一言一句、すべてを忠実に書くことは要求されてないことがほとんどです。

そこで、議事録を作成するにあたって現実的な方法としては、ボイスメモを聞きながら、重要な部分だけを自分の口で音声認識に伝える形か最適です。

音声辞書が登録できる場合は、あらかじめ『かっこやまだ』を『(山田)』などに変換できるようにしておいて、結論を話した後に『かっこやまだ』と音声入力すると便利です。

だから入力補助として使う

SFドラマのようにすべて音声入力で賄おうとするのは無理があります。特に音声入力の最初のうちは音声入力そのものよりも、訂正の方が多くなります。

よく聞く話では最初のうちに手間をかけておけば後が楽になると思い、音声入力の修正の設定ばかりに時間がかかることも珍しくないようです。

私もすべて音声入力で行いたいのですが、実際のところはタイピングと音声入力のハイブリッドです。キーボードを使って入力をするのですが、面倒くさいところだけ音声入力を使う感じです。最初の内はこの方法になかなか行き当たりませんでした。

すべてを音声入力にさせてしまいたくなるのですが、逆に遅くなるというジレンマを抱えていました。

本当に細かいところの入力がうまくいかないことでストレスをため込んでもいたのですが、基本的にはタイピングで入力を続けていき、疲れたところで音声入力を使うとか、長いキーワードだけど、音声入力を使って入力すると非常に便利です。

つまり、入力の方法として指と声の両方をハイブリッドで使っていく感じです。ちなみにあくまで入力補助ということですから、基本的認識にその修正は手作業で実施します。その方はストレスも少なくて早いです。

ブレーンストーミングで使う

基本的に文章がタイピングで進めていくのですが、まだ考えがまとまっていないときに何度も打ち直していくのは疲れます。そういう時に音声認識は非常にパワフルです。

誰かと話をするような勢いで言葉を列挙することができます。例えば、AmiVoiceのように「改行」といえば、実際に改行してくれるようなソフトウェアを使った場合、腕を組んで天井を見つめながら、

  • 手元を見ないで入力する (改行)
  • 画面を見ないで入力する (改行)
  • 入力時の疲れを減らす (改行)
  • 完全にリラックスした状態で考える (改行)

のように、頭の中の言葉をコンピューターに吐き出していくことできます。
実際にこの箇条書きも音声認識を使って天井を眺めながら、入力したものです。

やってみるとよくわかりますが、思った以上にこの機能は便利です。

大事なのは外付け音声マイク

私自身もそうだったのですが、音声認識ソフトを使った最初の印象は「認識精度が悪すぎて使い物にならない」でした。
音声認識の精度が低いとソフトウェアの評価を下げたくなるのですが、そういう時に一つだけチェックして欲しいことがあります。

とても単純です。

「パソコンに向かって話し掛けていませんか?」

……ということです。

最近のノートパソコンにはマイクがついています。それならこのマイクを使ってしまおう。私もそう思っていました。
ちょうどパソコンに話しかけるような感じです。それで音声認識させたフレーズは意味不明な宇宙人の言葉のようになっていました。

あまりの認識精度の低さにイラつきながら原因をサイトで調べてみました。

すると同じような人がいたもので、音声認識で最も大切なのはマイクの品質だと書いてありました。
正直なところ意外ですよね。結論から言えば外付けマイクを使ってみると、使う前に比べると雲泥の差です。100%とまではいきませんが、実用になったかなと思える程度の品質になりました。

選んだのは1000円台のヘッドセット

近くのパソコンショップに行って外付けマイクを探してみました。私が持っているパソコンでは音声ミニプラグが使えないので、ありもののマイクは使えませんでした。

すると選択肢としてはBluetoothかUSB接続のいずれかになります。本当はBluetoothのマイクを探そうとしたのですが、通話用の耳に差し込むタイプがほとんどでそれだと口元までマイクが届きません。

お高いアメリカ製のデバイスの中には、耳に差し込むタイプでマイクが口まで届かなくても、明瞭に入力できる骨伝導マイクもあるにはあるのですが、今回の予算では断念しました。

もっとも購入時点では音声マイクの品質で解決するかどうか半信半疑だったので、そこまでマイクにお金をかける気持ちにはなれなかったのですが。

エレコム ヘッドセット マイク USB 両耳 オーバーヘッド 片出しケーブル 1.8m HS-HP28UBK

大切なことは、

  • マイクと口の距離が5センチ以内になること
  • ノイズキャンセルマイクであること

の2点です。
2000円以内の出費で、快適な音声入力はできると考えればかなりお買い得といえます。

音声認識ソフト

とりあえず私が使っているのはAmiVoice SPという音声認識ソフトです。今は大幅に音声認識辞書が拡張されたSP2が発売されているようですが、SPでもそれほど困っていません。あくまでも「入力支援」なので。

ちなみにAmiVoiceの評判をAmazonで覗いてみると、さんざんな結果になっています。

音声認識ソフトに過剰な期待をしすぎたということもあると思いますが、書き込み内容をよく見てみると、必要に迫られて急いで使った人が多いような気がします。つまり外部マイクを買う余裕はなさそうなケースがほとんどです。

外部マイクを最初から使っていればこんな事にならなかったかもしれません。

AmiVoice SP2(Windows)

PCで使える音声認識ソフトはAmiVoiceの他にも、ドラゴンスピーチというソフトウェアが有名です。(Mac版は「dragon dictation」)

どちらがすぐれているか……という検証をしているサイトもたくさんあるようです。いろいろと見てみると、ドラゴンスピーチの音声認識もかなりよくできているようです。

とはいえ、音声認識ソフトそこそこ値段が高いので、無料で使いたい人は次のような選択肢もあります。

Googleドキュメントは、「ツール」→「音声入力」で音声入力が可能になります。そのままドキュメントになるので、お金を使わずに音声認識ソフトウェアを使うなら、この方法がオススメです。

音声認識精度も高いのでストレスなく入力ができると思います。検索分野の大御所ということもあり、認識するキーワードも最初から多いような気がします。(もっとも、そもそもキーワード登録はできませんが)

その他ではWatsonの「Speech To Text」も無料で音声認識を使えます。精度もなかなかのようですが、対話形式での出力になりますので、そのままドキュメント作るのであれば、Googleドキュメントを使った方がいいかもしれません。

過度の期待を持たずに使う

今から10年後の未来ではもう少し状況が変わっているかもしれませんが、現時点の技術では、音声認識を完全に信頼しきった文字入力は難しいのが現実です。

また、滑舌のよさも試されるため、ソフトだけではなく利用者のスキルアップも必要となります。そのため早口でしゃべると、あとから修正の都合ばかり増えるということも起こります。慣れがある程度必要です。

実はこの文章もほとんど音声認識で書いてみました。手入力とのコラボレーションで、肩凝りに苦しむこともなく快適に入力することできました。慣れてきたこともあると思いますが。

繰り返しになりますが、基本的には自分でタッチタイピングをして、面倒なところだけ音声認識にするという使い方が実にオススメです。
文字入力に音声認識を使う価値は十分にあると思います。

無料のサービスでも一度使ってみて便利体験をぜひしてみてください。

WiMAX契約のコツのようなもの

WiMAXを契約しよう!と思ったが……

前回の記事で、Y!mobileの悪逆非道な「305ZT」のトラップにやられて、2年間の「3日間1GBで使い放題の刑」の刑期を終えて、晴れてY!mobileの解約&WiMAX契約をしたところまで書きました。

まー、ところがWiMAXって、たくさん販売店があるんですよ。何も見ないで思いつくところでは、UQ WiMAX本家、BIGLOBE、ニフティ、GMOとくとく……とか、そのあたり。とくにこのあたりは比較サイトによく出てきますね。

ただ、ざっくり私の事例を書くと、さっさとBroadWiMAXに決めちゃいました。

最初から安く済むBroadWiMAX一択でした

まあ、どこを選んでもいいんですが、私の場合、いくらキャッシュバックが大きかろうが、目に見えるコストが大きくては困るんです。だって、いくら数ヶ月後に大きなキャッシュバックがあろうが、クレジットカードの請求額がいきなり大きくなったら家族を心配させるじゃないですか(笑)。

そういう意味では、キャッシュバックがなかろうが、最初から安いBraodWiMAXに決めました。もっとも、お金の管理が自分の範囲内で完結する独身時代だったら別の選択肢を選んだかも知れませんが、それにしても忘れた頃を狙い撃ち的にやってくるキャッシュバックは、つい忘れてしまいそうで精神衛生上よくないかなと。

プランはこれまた「ギガ放題プラン」一択です

基本的に WiMAXはそれ単体で契約しないもの だと思っています。なぜなら地上の圏内なら実質容量無制限で使える強みがあるものの、走行中の地下鉄区間はからっきし役に立たないからです。

つまり、地下区間も含めて幅広いエリアをカバーすべきなのは WiMAX以外 の一般キャリア電波を少なめに使うのがよく、WiMAXの強みとして寛大すぎる容量制限を活かす方がよいと思います。となると、選択肢は「ギガ放題プラン」となるわけです。

機種は何を選ぶべきか……W04かWX03か

いろんなサイトで「WX03 vs W04」みたいな感じで書かれていますけど、まあ「W0系」でも「WX0系」でも、どちらでもいいと思います。ざっくり書けばコンパクトでロングバッテリー(エコモード)なら「WX0系」で、WiMAX以外のキャリアを契約していなくて、地下などのカバー範囲に不安を感じるなら「W0系」でいいと思います。

「えー、でも、一度端末を選んでしまうと、数年間、契約縛りとかで端末を変えられないんじゃないの?」

確かにそうです。……が、ある程度のリスクを受け入れれば他の選択肢もあります。それは後で書きます。

故障の保証はどうしようか

モバイルルーター端末って意外と壊れません。ですが、以前、Y!mobileのモバイルルーター端末が壊れたことは一度あります。酔っ払って雨の中を笑いながら歩いていたら、モバイルルーター端末に水が入って動かなくなりました。バカですね。(笑)

で、ここからが大事な話なんですが、その時に入っていた故障の保証は使えませんでした。だって、過失による水没ですもの。くそ!月額の保険料返せ!……と、嘆いたところで仕方がないんですよね。水没はダメって書いてあったんで。

端末が水没しても修理にはお金がかかる。でも、修理しないと数年縛りの契約で月額通信料はずっと払い続けなければならない。こんなバカバカしい話ってないわけですが、ショップの店員さんがこっそり教えてくれました。

「アウトレットの端末を購入すればSIM入れ替えで使えることがありますよ」

結局、故障した端末は捨てることにして、ネット通販で購入した新古品のモバイルルータ端末にSIMを差し替えたら見事に使えました。その時の端末代、なんと3000円くらい。月々の故障保証(しかも水没はアウト)の保険料半年分もかからずに回収できることになります。

故障の保証はつけない

BroadWiMAXでは、通常の保証に加えて、水没故障まで対応した保証オプションがあります。が、思い切って、水没保証どころか、普通の保証もつけないという選択肢もありです。なぜなら、端末は中古なり新古で別途買った方がメリットが高いからです。

故障したら修理期間は端末を使えない

たしかにすこし高めの保険料を払えば水没すら無償で「修理」してくれるのですが、あくまでも「修理」なのです。「交換」じゃなくて「修理」。実際には、過去に誰かが壊した端末を修理したものと交換になるのですが、なぜか二週間くらい使えない期間ができるのです。あくまでも「修理」という名目ですから。

壊れなかったら払った保険料は戻らない

私の事例では水没させた端末は保証範囲外ということで、まったくもって故障の保険料は無駄金だったわけですが、まあ、運良く端末が壊れなかったとしても、保険料は戻ってきません。というか、通常はあまり保険を使うことも少ないでしょうから、キャリアにとっては非常にいいプラン設定なのですね。

基本的に同じ端末を使い続ける

修理してもなお、同じ端末が戻ってくることになります。だいぶ古くなってきたのに、修理したらほどほどに時代遅れの端末が戻ってくるだけなんです。それを考えると、中古なり新古で別の端末を購入する選択はありだと思います。

知っておくべきリスクについて

ただ、誰にでもオススメできるというわけではありません。リスクもあります。そのリスクを考えた上で選択するとよいと思います。

WiMAX端末が動作しないことがある

一口にWiMAX端末といっても、WiMAXのプロバイダ(BIGLOBEやGMOなど)は様々です。そしてSIMにプロバイダ縛りをかけていることもあります。プロバイダが指定した端末以外では動作しないようになっていることがあるということです。

購入前に手持ちのSIMを刺して動作を確認させてくれるお店が近くにあればいいのですが、そうでなければ多くの場合通販で端末を入手することになります。動作しなかった時に返品保証をしてくれていたとしても、時間もかかるし面倒くさいです。

ちなみに私はイオシスで入手しました。もっといえば秋葉原の実店舗「けっこう安い」で購入です。

イオシス

ある日使えなくなるリスクがある

中古または新古で端末を買ったとしても、その端末が次のようないわくつきの状態だとしたらどうなるでしょうか。たとえば、詐欺のクレジット情報でだまし取っていたとか、あるいは盗品だったり、代金支払いを踏み倒してしまったなどという場合。

このような時にキャリアは販売した端末に対して遠隔から使用不能にすることができます。この状態を赤ROMというのですが、中古で入手した端末がこの状態に陥ると残念ながらその端末はもう使えません。
(詳しくは先ほどのイオシスさんのリンクを参照してください。)

このような状況を避けるために、イオシスさんを含む一部業者では「赤ROM保証」をしているところもあります。が、まあ、そうなってしまうと、手続きも面倒で時間もかかってしまうということで、そういうリスクはあります。

誰にでもオススメできるわけでもないですが、メリットとデメリットを秤にかけてご検討してみてはいかがでしょうか。
それでは。

WiMAXに変えれば怖くない!

Y!mobile→WiMAXで拭い去った恐怖

「2年縛り」で、泣く泣く使い続けていた悪名高きモバイルルータ「305ZT」の2年が満了を迎えたので、二度とソフトバンク系のインフラなんて契約するものか!と心に誓いながら、無事にY!mobileを解約しました。

何が悪名高かったのか?……それは「305ZT」で検索すればすぐに分かりますが、当初「高速ネット環境が使い放題」として売り出していたものの、すぐにレギュレーション変更をかけてきたのです。

  • 3日で1GBの通信容量制限を課した
  • 制限越えると128Kbpsの低速帯域制限

つまり、契約時の「ネット使い放題」という宣伝文句に騙された多くのユーザは、「3日で1GB制限」で、実質「(1ヶ月10GBまでなら)使い放題」という、欺瞞に満ちた条件でモバイルルータを使うハメになったのでした。

「10GB制限」≠「使い放題」なのは明らかです。「200gまで食べ放題の焼肉店」を食べ放題だと認識する人がどの程度いるか……という話ですが、ひどいのは入店前には「食べ放題」と呼び込んでおいて、入店して10分経ってから「但し200gまでね」と言われたようなものなのです。

まあ、個人的には「モバイルルータを日常的なブロードバンド環境と同じ感覚で使う方も使う方」という気持ちはありますけどね。限られた帯域の通信機材でやりたい放題やっていれば、制限をかけざるを得ないことは当然のことなので。

だから、常態的かつ非常識に帯域を使い続けた人が制限を食らうことは、ある意味で正しいことです。

ただ、このルールの問題点は、普段ヘビーに使わない人に猛烈な不公平を強いたことが大きな問題でした。普通に使っている分には、ほとんどの場合制限に引っかからないからです。

しかし、意図しないタイミングでこの制限に引っかかった時、使い物にならないレベルの低速制限を食らわされて「305ZT」ユーザは地団駄を踏むのです。

恐怖1:端末の自動アップデート

Android端末を買い換えた後や、WindowsPCをモバイルルータに接続した時に発生します。様々なセキュリティリスクに対応するためにOSの更新は必須ですが、Androidにせよ、Windowsにせよ、特定の設定をしておかないと自動的に大量ダウンロードを始めます。

ほとんどの場合、バックグラウンド(ユーザの見えないところ)でダウンロードを実行するので、知らないうちに帯域制限にかかっている状態になります。

これを防ぐためには端末側で自動アップデートをしない設定を施せばよいのですが、それだとセキュリティリスクがしばらく対策されないことになって非常に危険です。

恐怖2:Googleフォトの自動同期

「305ZT」が発売された当時にはそれほど活用されていなかった「Googleフォト」は自動的に撮影した動画や写真をクラウドに保存してくれる便利なサービスです。たとえ端末が故障しても画像データはクラウド上に残ります。

しかし、このサービスも「3日で1GB制限」問題を浮き彫りにすることもあります。

普段の数枚ほどの写真撮影ならば問題にならないのですが、たとえばなにかの記念イベントでたくさん写真を撮ったり、ここぞとばかりに動画を撮ってしまうと一気にクラウドへの大量アップロードがかかります。

私の場合、大抵は端末の反応速度が極端に鈍くなって異常に気づくパターンでした。ちなみにAndroidであれば、バックグラウンド通信を行う無線LAN装置を制限する設定で抑制は可能です。……が、まあ、不便ですよね。

恐怖3:EvernoteやDropboxの同期

クラウド上に様々な情報やファイルを置いておけるサービスも最近ではすっかりメジャーになりました。しかし、これもまた突発的にサイズの大きなファイルを置いてしまうと大量のダウンロードが発生します。

これは気をつけようと思えば気をつけられそうなものですが、たまにEvernoteやDropboxを初期インストールすると、悩ましいことになります。

多くの人がダウンロードする前提のサービスのため、ダウンロード速度はサーバ側でわざと抑制されていて、長く使っていればいるほど短時間には完了しないからです。

十分に帯域を使える自宅の固定回線で同期ダウンロードを開始して、都合でその端末を外に持ち出してしまうと、その同期ダウンロードがモバイルルーターで継続されてしまうことがあります。

いくら低速でダウンロードされるにしても、モバイルルーターに繋がっている間ずっとダウンロードされれば、たまったものではありません。

恐怖4:アプリのバックグラウンドDL

AndroidやiOSのストアでアプリをダウンロードする時、たいていの場合はあっという間にダウンロードが終わりますが、最近のアプリは本体だけ軽くしておいて、必要なデータを後から大量にダウンロードするものが多いです。

ゲームアプリをダウンロードして起動してみると、そのタイミングで「1.2GBの更新データをダウンロードします。よろしいですか?」と聞かれてびっくりすることがあります。

このように確認されるならまだマシです。アプリによっては何事もないように動いているように見えて、バックグラウンドで数GBの更新データを読み込んでいることがあります。

常に迫り来る帯域制限のリスク

一時期流行ったファイル交換ソフト「Winny」のような大量通信を行うようなソフトをまだ使っている人は皆無だと思いますが、そのようなネット帯域を大量に使う確信犯でなくても、前述の通り通常のネット利用で「3日で1GB制限」の壁を触れるリスクは高くなっています。

「305ZT」以降のY!mobileの契約や、LTE通信、4G通信(いわゆるdocomoやau、SoftBankなどのスマホ電波)の制限では「3日で3GB」というところがほとんどですが、これにしても不運が重なれば帯域制限をかぶるリスクは十分にあります。

WiMAXの圧倒的な強み

このような憂鬱な帯域制限を一気に解決してくれるのがWiMAXです。

3日で10GBの通信容量制限

この基準は圧倒的です。何かの間違いで意図せずに大量の通信が発生してしまったとしても、おそらくこの制限にひっかかるのは難しいでしょう。「305ZT」の帯域制限から考えれば天と地ほどの差があります。

帯域制限は1Mbps

多くのキャリアの帯域制限は128Kbpsであるのに対して、WiMAXの帯域制限はYoutube標準動画視聴が可能なレベルです。快適!……というわけにはいかないでしょうが、128Kbpsの帯域制限からすれば破格の対応と言えます。

制限時間は翌日の18時~深夜2時頃

基本的に自宅でたくさん使うのは固定回線、移動時に容量の心配が無用な通信環境がWiMAXという使い分けをすると、仮に帯域制限にかかる自体になっても影響が極めて少ない制限です。

尖ったサービスWiMAXの泣き所

とはいえ、WiMAXも万能であるわけではありません。むしろ大きな泣き所を持つのもWiMAXだったりします。

移動中の地下鉄では使えない

走行中の地下鉄線内のWiMAXの受信感度についていえば、ほぼまるっきり使えないと考えた方が無難です。実際にほとんどの地下鉄走行区間ではまともに使えておらず、私の場合はその区間だけはひっそりとキャリア(docomo)電波を使って通信をしています。

地下駅の感度について検索してみると、地下駅でもWiMAXはがんばっている……というサイトも見かけます。
確かに「走行中の地下鉄」でなく「地下駅構内」ではそこそこ繋がるような気がします。が、比較的大規模な池袋駅の地下構内では、ホームですら繋がらないところもあります。

公式のUQ WiMAX含むサイトの情報を総合すると、純粋なWiMAX電波で地下を網羅するつもりはないらしく、補完的にauの電波を使ってフォローする方針のようです。

WiMAXとauのキャリア電波をハイブリッドで使えるモバイルルータ端末(W04など)もありますが、auのキャリア電波側には「3日で3GB制限」が設定されていて、それに引っかかると、WiMAX側も128Kbpsになるというトラップもあったので要注意です。
(auの通常キャリア並みの制限事項が、WiMAXの無制限のメリットを消してしまう)

ただ、2017年7月現在の情報では、

速度制限がかかるご利用データ量
直近3日間で10GB以上(「WiMAX 2+」と「au 4G LTE」のデータ量の合計)
UQ公式サイト

と、あるので、もしかすると、au側でも3日で10GBの容量制限が適用されているのかもしれませんが、現時点で当サイトでは確認していないので、契約前または利用前に信頼できるソースに確認してください。

基本的にWiMAX単体では使わない

通信制限のなさはWiMAXの大きな魅力ですが、少なくともその網羅性においてWiMAX契約単体で活躍できるとは考えない方が良さそうです。auのキャリア電波(LTE)の扱いによっては、WiMAX契約単体で輝く可能性は大きいようにも感じます。

ただ、au単体で3日で3GB制限を課しているのに、WiMAX契約者のみにauキャリア制限の緩和をすることがあるのでしょうか。
このあたりの同行には注目したいと思います。

夢のサブディスプレイをAndroidで

生産性が確実に違うサブディスプレイ

最近、出入りしているIT現場には机の上に大きなディスプレイだけが置いてあります。全員ノートPCで好きなところに座ってよいことになっています。つまり、このディスプレイは単一の画面でプレゼンに使うもよし、複数画面で複数ドキュメントを開いて使うもよし……という理由で置いてあります。

今まで多くの現場でお世話になりましたが、フリーアドレスの環境でディスプレイが置いてある現場は今のところが初めてで、効率性についてよく分かっているなあと感心しました。たくさんの資料を読み込まなければならない時、特に比較を含めた精査が必要な時には、ウインドウの切り替えは時間と労力の無駄です。

このあたりはGoogle先生に「サブディスプレイ メリット」とか「サブディスプレイ 効率」あたりを入力すれば、星の数ほどメリットについて教えてくれるので、そちらを参考にしていただければと思います。こんなに便利なサブディスプレイなのに大きな課題があるのです。

それは、家族(主として配偶者)の理解がなければ置かせてもらえないということです(涙)。しかも便利なディスプレイとなると大型になるので、より、交渉が難しくなります。そもそも自宅内で作業場が確保できないとなると、外にでかけなくてはいけないシーンもあります。(子供達の襲撃回避とか)

 

ぱっぱぱ~ん♪「どこでもサブディスプレイ~!」

そんな時に役に立つのが「Splashtop Wired XDisplay」というAndroid用アプリです。(ちなみにAppStoreでもiPhone用アプリとして販売しているようです)これを使うとタブレットが実用性を十分に備えたサブディスプレイに早変わりしてくれます。このカテゴリのアプリとしては実用性という点が特に重要です。

このアプリとPC、そしてタブレット。それから通信可能なUSBケーブルがあれば、いつでもどこでもサブディスプレイが使えます。もちろん、持ち歩き可能なサブディスプレイはすでに製品としては存在します。しかし、サブディスプレイ専用機はPCに繋げない限りはただの荷物です。

しかし、このアプリでサブディスプレイに使うのはタブレットです。そしてPCに繋げるまでは普通のタブレットとして独自の操作や処理が可能なのです。つまり、今までのアイテムに使える機能をプラスしただけというところ。これが実に大きなメリットなのです。逆にサブディスプレイ専用機の存在感は消えたといっていいでしょう。

実はアプリとしては似たようなものは過去にもありました。正直なところ、閲覧用ウィンドウとしてならギリギリ使えるかなというラインの品質で、タブレットをサブディスプレイとして使うようなものはあったのですが、とにかく反応が遅すぎてサブディスプレイとして手放しで喜べるような品質のものはありませんでした。

◆おお!普段使いのXperiaタブレットがサブディスプレイになったぞ!

写真

 

ほとんど画面の遅延は感じられない

このアプリはワイヤレス対応版ではありません。優先のUSBケーブルで物理的にPCとタブレットを接続します。正直なところ、ワイヤレスの方が便利そうな気がしますが、USBケーブルで物理接続をしているおかげか、ほとんど画面の遅延は感じません。もちろんサブディスプレイ専用機に比較すれば多少は遅延があります。

これまでの類似アプリを実用にできなかったのは、反応速度の鈍さと不安定さがありました。反応が遅すぎてマウスカーソルがどこにあるのか分からない。そのまま意識不明の状態になってアプリが固まったり強制終了してしまったりと、ストレス軽減どころが増進効果がありました。しかし、このアプリは違います。

なお、このアプリでサブディスプレイを使うためにはPC側(WindowsまたはMac)にもアプリをインストールする必要があります。そのPC側の設定画面で、次のような項目があるので、これをすべて「High」に変えておくことをオススメします。かなり自然な動きで操作できるようになります。

◆Windows側の設定画面(フレームレートと品質のタブを「High」にしておく)

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ちなみに、このアプリは有料で822円です(2016年8月11日現在)が、このアプリのページからリンクで無料版アプリに飛ぶことができます。無料版は接続後10分で切断されてしまうのですが、本当に動くのか分からないまま822円を払うのはもったいないので、必ず動作を試してみてから購入するとよいと思います。

 

瞬時に縦横画面の切り替えができる

これ、本当に素晴らしい機能です。サブディスプレイにタブレットを使っているので、横画面で見づらいなと思ったら、ついついタブレット使いの習慣で縦置きに変えてしまうのですが、そんな時にこのアプリは瞬時に横画面と縦画面を切り替えてくれます。

◆PDFを読む時は横画面のままだと読みづらいけど縦にすると画面も縦になる!

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横画面、縦画面を設定からいじることなしに、自然な動作で横と縦の画面の切り替えができるのは便利です。こういう使い方が自然にできると、大型のサブディスプレイでなくても、PDFファイルやWordファイルなど縦画面の方が使いやすい作業をする時に重宝しそうです。

 

なんとAndroid画面でタッチ操作ができる

これ、個人的に恐ろしく便利だと思います。なんとAndroid側のサブディスプレイではWindowsがタッチパネルの挙動をします。元々、タブレットはタッチパネル操作が基本なのですが、このサブディスプレイでは、それとほぼ同じ感覚でWindowsを使うことができます。

◆Windows標準アプリのペイントを使って指でお絵かきができます

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この機能は、タッチパネルPC自体よりも便利なんじゃないかと思います。というのが、いつでもタッチパネルを使いたいわけではないからです。タッチパネルPCを使っていて、「ねえねえ、ここ、見てみて」と画面をうっかり押そうものなら違う画面に飛ばされたりと意図しない動きをしがちです。

それでも、タッチパネルを使った方が便利な局面もあります。そんな時にこのアプリで使えるようになったタブレット側サブディスプレイで操作をすればいいのです。これはほとんどWindowsタブレットのようです。タッチセンサーもデジタイザ(電子ペンと専用下敷きのセット)もいりません。

 

残念ながら複数のAndroid同時利用は無理

私は過去のタブレットも使えるものは残しているのですが、このアプリは相当古いモデルでない限り、ほとんどのAndroidデバイスがサブディスプレイとして動作できるようです。実用的にはタブレットでしょうが、スマホでも動作します。まあ、使い方はかなり限定されると思うのでアイデアは思いつきませんが。

さて、私の場合は新旧合わせて二つのタブレットがあって、どちらもこのアプリに対応しているので、これはトリプルディスプレイ環境ができたのか?……と、思っていたのですが、さすがにそれは対応していませんでした。同時にUSBで制御できるのは1つのデバイスまでのようです。

トリプルディスプレイまでいければ完璧だったのですが、まあ、そうでなくても、空いているタブレットをサブディスプレイにできるだけでも十分に感謝です。途中で切れてしまったりしないので、安定して作業を続けることができます。追従速度も多少は引っかかりを感じることはあっても利便性を妨げるほどではありません。

結構、サブディスプレイにできるアプリについては探していたのですが、なかなかいいものを見つけられずにいました。目をつぶることのできない欠点にお金を払う価値を見いだせない状態が続きましたが、このアプリについてははっきり明言できます。これはサブディスプレイほしい人は買って間違いないですよ!……ただし、必ず事前に動作確認をしてくださいね!

それでは、また!

 

【注意】

なお、ADBドライバというものがAndroidに入っていないと動かない模様です。私は最初からADBドライバを入れていたので困らなかったので気づきませんでした。

ただ、ADBドライバはいれておいた方がいいものなので、調べて入れておくことをオススメします。これはAndroidが壊れてしまった時に、PCから修理をするのに必要な作業です。

特にメーカーの保証期間が過ぎてしまっているものだと、修理依頼に手間取ってしまったり、高額な費用を請求されることがあります。そうならないように自分で直せるように準備しておくとよいでしょう。

中華製激安ライフログガジェットがすごい!

ライフログガジェット再び

以前、「スマホ通知スルー事故対策」というエントリで紹介した、mi bandという、中華製スマホ連動ブレスレット型ガジェット。何ができるかといえば、バイブの弱いスマホにメールや電話、チャットが着信したり、スケジューラーやアラームの鳴動を腕に付けたバンドが振動して教えてくれるという優れもの。

結論から言えば、5月に買ったコイツは7月末日を待たずに壊れました。具体的には充電操作を受け付けなくなり、長持ちバッテリーが徐々に徐々に減っていくのを、ただただ眺めるしかないという、何か人生の悲哀を感じる壊れ方。やたらとバッテリーの持ちがいいので、まだ生きてはいるのですが、あと数日の命と覚悟して看取るしかないところがなんとも切ない。

税込みで2,399円だったので、5月7日に購入して、7月25日に充電不能を確認。ざっくり3ヶ月使ったとして、月割りで800円。うん、そんなには安くない。けど、それなりに役立ちアイテムだったといえる。放置していたら後でかなり致命的なコール(たいてい嫁さんからの電話だ)を知らせてくれたし、備忘アラーム(toodledoと連動)もしっかり機能してくれました。

◆電話が着信した時のバイブレーション設定
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◆各種アプリを登録するとバイブレーション通知が設定できる!
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◆使っていないけど他にもいろんな便利機能がある
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そんなわけで、最近の国際社会における中国の姿勢にはいろいろと考えるところはあるものの、残念ながら日本製でこのガジェットに匹敵するような良アイテムはないので、もう一度、mi bandを買うことにしました。いいものはいいものなのです。しかし、Amazonの購入履歴から購入しようと思ったら、その商品が取り扱い終了になってました。あああ!

 

生まれ変わってました……今度は心拍だ!

仕方なく「この商品をみた人は……」リンクを辿ってみると、なんと新商品がでていたのです。画像を見る限りでは、新旧それほど差がないのですが、

◆こちらが旧タイプのmi band
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◆こちらが新タイプのmi band (画像クリックで詳細画像が見られます)
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よく見ると、製品画像の左上にハートマークがついています。遠目からみると、おひさまニコニコマークにしか見えませんが。(笑)

……そうです。新しいmi bandには心拍計が内蔵されているのです。どうせ新しいのを買うなら心拍計が付いているものにしようということで、早速購入しました。なぜなら、充電機能が壊れてしまったmi bandから、毎日、睡眠時間や歩数などがスマホに送られてきているのです。こいつが完全停止したらライフログが途切れてしまいます。

◆こちらは蓄積された睡眠時間……正確ではないけど目安にはなる
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◆こちらは歩数計……家の中でスマホを置いて歩き回ってもカウントしてくれる
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たかがライフログなんですが、データって蓄積されてくるとそれなりに価値が生まれるものなんですね。たとえば、疲れが取れない時に、こういうログを振り返ってみると、傾向として思い当たるデータってあるものなんです。睡眠時間が少なめだなとか、特に一番寝ていない日から数日経ってから一気に疲れがきているな……とか。

 

たかが心拍でしょ……?

そもそもね、心拍なんてとってどうすんのよ、自分から進んで運動するわけでもないのに……と思っていたのですが、まあ、いいじゃないですか。先代のmi bandから価格高騰……となっていたら考え込むところですが、今回の新しいmi bandも激安の2,850円ですよ。心拍計が追加されて450円くらいの値上げ?

ま、3ヶ月で壊れると思うと激安でもないんですけどね。でも、国内メーカーの心拍計ブレスレットを買おうと思うと、ちょっと躊躇するような価格帯のものしかないんですよ。簡単に壊れない作りになっているのかも知れないけれど、正直、手が伸びない。日本人が本気になれば、もっといい価格でいい勝負ができるんだと思うんですが。

で、早速、Amazonでポチりました。以前のエントリ「AmazonPrime会員の年会費」にも書いたとおり、AmazonPrime会員になっているので、お急ぎ便がデフォルトです。ありがたいことに、この新しいmi bandもPrime取り扱いがあるので、たった二日で届きます(購入タイミングによっては翌日到着)。ちなみに自宅に届くといろいろアレなので、近所のコンビニに送ってもらったのは内緒です。(と、ブログに書くバカw)

ともかく、早速、スマホに新しいmi bandを接続してみました。

……と、さくっと書いたのですが、実は公式アプリ側に問題があって、新しいmi bandの接続にはだいぶ苦労しました。

  1. 新しいmi bandはファームウェアアップデートが必要
  2. ファームウェアアップデートはmi bandの公式アプリでないとできない
  3. mi bandの公式アプリはファームウェアアップデート未完了mi bandを認識しない
  4. [1.]にもどる……一体なんの嫌がらせだ!(笑)

※Google先生に泣きついたところ、丁寧に教えてくれるサイトがありました。
→外部サイト:(Xiaomi Mi Band 1S Heart Rate アプリMi Fitを入れて試すが野良アプリ必要)

 

……されど、心拍!……すげえ!

さて、私は先代のmi bandの時から有料アプリを使っています。だいたい300円くらいかな。公式アプリよりも出来がいいという不思議な現象が起きているのですが、このアプリ、今まで心拍のタブの部分はグレーアウトされていたんですね。mi bandが対応していなかったから。

さてと、新しいmi bandはどうかな?……おお?……おおおお!

◆今まで表示されていなかったところに心拍グラフが表示された!
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◆1日の心拍の分布を円グラフにしてくれる!
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心拍計をすっかりバカにしていたんですが、こうやってログとして見える化されると、がぜん心拍が気になってきます。最小で30秒おき、最大で5時間おきに計測してくれるのですが、心拍の高い時間帯がわかるんです。そして心拍の高い時に何をしていて、それがどの程度の心拍数なのか。これはなかなか面白いログです。

緊張したり興奮しても心拍は上がるので、1日に緊張する局面やイライラする局面が何回あったのか、1週間にすると、それがどの程度の頻度なのか。イライラする気持ちを、どの程度自分でコントロールできるようになるのか。そういう意味での見える化ツールとして活用すると、メンタル面にも活用できる範囲が広がりそうです。

ちなみに初日なので、心拍の計測間隔を5分おきにしてみたのですが、やはり、やや消費電力が激しめです。満充電から24時間使ってみて、残バッテリーは68%。先代のmi bandは20日くらい使っても30%の残バッテリーだったので、やはり5分おきはやりすぎなのかもしれません。

ただ、心拍ログとして後から役立てようとすると、1時間おきの計測ではやや粗い。30分でもやや粗い。そんなところで、10分おき(1時間に6回)か、12分おき(1時間に5回)あたりで、バッテリーと相談しながら調整していこうかと思います。まあ、10分~12分おきにして、24時間後の残バッテリーが80%を上回ってくれれば、1週間に1回くらいの充電で済みそうですね。

【2016/07/28追記】とりあえず、5分おきの心拍計測のまま様子をみてみたところ、それからさらに24時間経過した時点で、残バッテリーは62%でした。一日6%の減りであれば、100%の満充電から2週間くらいは持ちそうです。実は最初、デフォルトの心拍計測は「5分おき」ではなく「連続」になっていました。心拍が一切計測されないので、途中から「5分おき」に変更したのですが、計測しないくせにしっかりとバッテリー消耗だけはしていた可能性があります。

 

返品トラブルのリスクは注意して回避しましょう

あまり高くないので、気になる人はゲットしてみるといいと思います。mi band本体とAndroidまたはiPhoneの有料アプリを足しても3,500円以下で自己管理ツールの恩恵を受けることができます。ただし、Amazonのレビューを読んでも分かるように、間違った商品を送りつけられたりするケースもあるようです。

そういう意味で「運頼み」的な要素もあるのですが、参考までに私が購入したリンクも張っておきます。100%安全とまではいいませんが、私が購入してみて、ちゃんと正しい製品が届いた実績のある商品リンクなので、いくらかクレームに時間を使わないといけないリスクは回避できるのではないでしょうか。よろしければご参考まで。

あ、そうそう、それから大事かも知れないことをひとつ。この製品、一応、生活防水だけど、シャワーとかを浴びる時は外しておいた方がいいかも。確かにこれをつけてお風呂に入って平気だったこともあるし、他の紹介サイトでも大丈夫っぽい……のだけど、充電ができなくなる少し前に、これをつけたままでシャワーを浴びた記憶があります。念のため。

【後日追記】 実は死んでいませんでした。ワイルドな方法で復活しました。

それではまた。

◆Xiaomi Miband 最新 ブレスレット IP67 スマート ワイヤレス Bluetooth 4.0ウェアラブル 心拍数モニター xiaomi iphone with IOS7.0 aboveなどスマートフォン 用

スマホ通知スルー事故対策

スマホってポケットに入れていても、歩いていると案外通知に気づかないものです。ましてや、スマホを鞄の中に入れて少々騒がしいところを歩いていたら、ほぼアウトです。そして電話が繋がらなかった人のご機嫌が悪いのも厄介です。

私のスマホは特にバイブレーションが弱いので、そういう通知スルー事故はしょっちゅうです。電話のみならず、LINE、Skype、SMSなど、半日経ってから着信に気がつくことなんてざらにあります。

そういう事故を少しでも減らすために、最近、Amazonで買った中国製品。それは……。

「Xiaomi 軽量 IP67スマートワイヤレスブレスレット Bluetooth4.0 健康的なスポーツMibandブレスレット for Mi3 Mi4 Redmi Note 4G iPhone 4S 5 5C 5S 6 6 Plus with IOS7.0 or Above【並行輸入品】」

……まあ、なんというか、片言まじりの名前からして中華の香りがします。もう少しなんとかならなかったのかよという残念感が漂います。お値段は2399円。ただ、この価格にしてはあまりにも使えるグッズでしたのでちょっと書いてみます。

材質はシリコン。中華製ではあるんですが、意外とデザインは洗練されています。機能的には、スマホからの通知をリストバンドに振動で伝えてくれるものです。AndroidアプリでBluetooth認識させて使うガジェットです。

Androidアプリは無料で使えるのですが、通知アプリによって細かい通知方法を設定するためには200円ちょっとで有料版にする必要があります。そうすると、アプリ毎に通知バイブレーションパターンを設定できたりします。むしろ無料版ではこのガジェットの魅力は激減すると思われます。

使うためには中国のサイトにユーザー登録をしなければならないのがアレな感じですが、重要なデータは入れないようにギリギリの抵抗をしつつ作業を進めると30分ほどで使えるようになります。というか、このガジェットには初期状態で充電されていないので、その充電にも時間をかける必要があります。

何も見ないで設定していたら、たぶんものすごく苦労したはずですが、先人のありがたいサイトによって情報提供されているので、そちらをみれば設定はすぐ終わります。

「 XiaomiのMiBandを使うための初期設定にかなり苦戦したので、手順をまとめておきます。 」

なんでこういういい感じのガジェットが日本のメーカーからでないんだろうとか、ちょっといろいろと思うところはあるのですが、まあ、いいものはいい。ガジェットとアプリの両方を買っても3000円を越えないお値段ですし。正規品が来ればそこそこいい買い物なのではないでしょうか。

……そうなんです。正規品が来ないというトラブルもあるそうです。Amazonのページ(下の製品画像をクリックしても商品ページにいけます)のコメント欄にNGな販売業者も書かれているので、どうにか地雷を踏まないように気をつけていただければ幸いです。

まあ、中華製だし、この値段だし、というところで、いろんなツッコミどころはあります。睡眠時間を計測してくれますが、まあ、そこのあたりは期待しちゃいけません。一定距離、スマホから離れると忘れ物防止機能があるのですが、これも正しく動作しません。でも、まあ、中華製ですから。

スマホに着信した、電話やメール、LINE、Skype、SMS、さらにはスマホのアラーム機能など、スマホが通知する系のアクションにはすべて強めのバイブできちっと教えてくれます。さすがにこの機能が死んでいたら怒り心頭ですが、この機能だけが使えるだけでぜんぜんありがたいです。

あ、それから、朝のアラームで使うのは本当に便利ですよ。バイブレーションだけで、アラーム音を立てずに起きられます。就寝時にズボンのポケットにスマホを入れて横になるのは、寝返りを打ったときに壊してしまいそうで不安です。その点、バンド型ガジェットならではの安心感はあります。

正規品が届くといいですね……というあたりで軽いギャンブル要素はありますが、運試しに買ってみるといいんじゃないでしょうか。

記憶力不足で議事録に苦しむ

私は記憶力に自信がありません。そういうわけで議事録作成には一番向かない人間です。と、悲しい自覚をしながらも、仕事の場面では弱音を吐いても決していい結果になりはしません。はいはい、分かってます。根性が足りないんですよね。(根性でどうにかなるならどうにかなってるわけですが)

ちょっと勇気がいるかも知れませんが、もう、そこは諦めてボイスレコーダーを使っちゃいましょう。私も最初は相手から敬遠されてしまうのではないかと心配でしたが、意外とそうでもありません。お客様相手でも、会議前に堂々とボイスレコーダーの使用可否を聞いてしまえばいいのです。

「この案件で議事録を書きますので、正確性のために録音させていただいていいでしょうか。」と交渉してみると、たいていは了承してもらえます。特に技術系の打ち合せだったりすると、型番だったり容量だったりの間違いが致命的になってくるので、双方のためになる提案だと思います。

この交渉は徹底しておいた方がいいです。最近のボイスレコーダーは、相手に隠れて録音できる性能もなくはありません。それでも、声質や声量によっては、さっぱり録音されないタイプの人がいます。堂々と話を通しておけば、声が小さい人のそばにボイスレコーダーを近づけて置くことができます。

それから、何も考えずにボイスレコーダーをそのまま使おうとすると、とても辛いことになるので、そこは工夫が必要です。未だに苦手ながらも、次のことに注意するようにしています。

  1. 少なくとも最初の会話については名前付きでメモをとる。
  2. 途中からは少なくとも話題となったキーワードだけメモをとる。
  3. 倍速機能があるレコーダーなら1.4倍あたりを設定する。
  4. 移動中に聞き流して「お話」として流れをつかむ。
  5. 録音内容から切り捨てていい部分を探す。
  6. 分からないところは分からないと注釈して先に進む。
  7. 初めての相手に議事録を出すときはやや粒度を粗めにする。

1ですが、ボイスレコーダーを聞いたときに、よほど慣れ親しんだ声でなければ、誰が話しているのか分からなくなります。発言内容と声質と声の主を結びつけるヒントを最初に作っておかないと、必ず後から苦労します。

ちなみに、どうしても分からなくなったら「(発言者不明)」とでも書いておいて、後で議事録を読んでくれた人にコメントをお願いするのも選択のひとつです。どれだけ考えたって蘇らない記憶に時間をかけるのは無駄です。

2は意外と重要な点です。少なくとも私にとっては。最初の内、全てを記録しようとして必死で全ての言葉をメモろうとがんばっていました。まあ無理です。PCでタッチタイプができれば、それなりに記録できるでしょうが、あるスピードを超えると入力することに集中力を使ってしまいます。

つまり、何が言いたいのかというと、「言葉を記録」することはできても、「言葉を聞く」「言葉を理解する」という余裕はなくなってしまうわけです。言葉を理解できなくなると、当然、記憶に残らなくなってきます。また、疑問があっても聞けない、いや、疑問が発生する余地すらありません。

難しいポイントかも知れませんが、極力、メモする内容を少なくするのがコツです。たとえば昔話の「桃太郎」を聞いたとしたら、次のようにメモります。

川で桃 赤ちゃん 成長 青年 きびだんご イヌ キジ サル 鬼 退治

……という感じ。いや、実際にはもっと少なくてもいいと思います。なぜかと言えば、これは記憶にインデックスをつける作業だからです。前述したように、発言内容を全て記録しようとすると、むしろ記憶からは流れてしまいます。そこで記憶に「しおり」を挟む程度のメモにするのです。

3ですが、ボイスレコーダーに倍速機能があったら積極的に使うべきです。逆に、議事録用にボイスレコーダーを買うなら、必ず事前に確認しておいた方がいいポイントです。仮に1.5倍速なら、60分の内容を45分で聞けることになります。

そんなの無理だろう……と、私も思っていたのですが、会議特有の事情によって心配はいりません。早回しすると分かるのですが、会議中の音声には無駄がたくさんあります。「えー、それについてはですねー」「ぱら、ぱら……(資料をめくる音)」「どこだったかなー」など。

もっとも、論理的には60分の内容を45分で聞けるにしても、文字起こし(発言をすべて文章化する)をすると、「再生して」「聞いて」「止めて」「確認して」「入力して」という繰り返しが発生し、思った以上に時間がかかります。よく聞くのは「文字起こしは収録時間の4倍」かかるらしいです。

なので、それをやらない工夫が必要になります。4の移動中に会議内容を再生して聞くのはそのために行うことです。これをすると効率が上がります。歩行中にメモはなかなかとれませんので、むしろ気楽に物語として聞く感じです。どんな気持ちでどんなテンションなのか。反対しているのか賛成しているのか。

ボイスレコーダーを使い始めてから、いろいろと試行錯誤してきましたが、会議の発言には結論までの回り道が非常に多い実感があります。昔話の桃太郎のようにスマートではありません。イヌを味方にしてキジを仲間に入れたら揉めてイヌが脱退を考えた……のような回り道も珍しくありません。

結論としては、「イヌを味方にして、キジを味方にして、サルを追加して鬼退治した」のです。その間にどんな紆余曲折があろうが関係ないのです。だから、ボイスレコーダーを聴きつつ書き進めていくのは無駄なのです。ある程度書いてから「この話は全部無駄だった」ということはよくあります。

これが5の不要点の切り捨てに繋がります。つまり、移動中に聞いた内容を、後で聞き返して文字にする時、すこし聞いただけで「ああ、これはあとで不要だという話になるから書かないでおこう」という判断ができ、さらに数秒ほど先飛ばしができるようになります。「聞いて」「書いて」「消して」という無駄がなくなります。

そして重要だと思うのが、6の「分からないことに時間をかけない」ということ。不幸なことに会議内容がさっぱり分からない場合、文字起こしに近いことをせざるを得ないこともあります。しかし、時間をかけて無理をしても文章が支離滅裂になっていたり、意味をなさないことも珍しくないです。

こういう場合、実は白旗を揚げるのが正解です。たとえ責任者に怒られようが、残念ながらそれが正解です。適当に書けそうなところだけをつまみ食いして書く。自分以上に理解している人が修正することを前提にして、ざっくりとしたものを最速で書き上げて渡すのが正解です。

それはなぜか。逆のことが起きると不幸な人が増えるからです。(1)時間をかけた割に意味をなしておらず失望を招く。(2)時間をかけたぶんだけ修正時間に余裕がない&修正ボリュームが大きいので校閲者がしんどい。(3)議事録の提出時期が遅くなり読む側も余裕がなくなる。

極端なことを書けば、ロシア語の分からない人がロシア語の会議に参加したとして、内容は一切理解できないでしょう。そもそもなんと書いていいのか分からず、すべてカタカナで書くしかない。そしてカタカナで書かれたロシア語は意味不明。つまり、無理解が引き起こす結果はその程度です。

最速で……というところも重要なポイントです。一般的に時間の経過にはバイアスがかかります。「これだけ時間をかけたのだからまともなものができるだろう。」「これだけ時間をかけたのだからこんな完成度では提出しづらい。」という心理です。分からなければ分からないほど早くしたほうがよいのです。

そして、最後に7です。初めて議事録を提出する相手の場合には、できるだけざっくりと大雑把に書いた方がいいです。どうせボイスレコーダーがあるのです。後から聞き直すことができます。むしろ提出する側される側の双方がガッカリするパターンがあります。

「ええ?こんなに時間をかけなくてもよかったのに。」「相手もお忙しいし読むのが大変だろうから削ってください。」というのはお互いにキツいものがあります。最速で作っておいて、詳細を求められるならば、詳細化をお願いされたわけなので、時間を使っていいのです。

しかし、苦労した挙げ句、かけた時間は無駄だと言われ、削るためにさらに時間を使う。こんな残念で無駄なことはありません。議事録作成はよくよく注意してかからないと、あっという間に無駄なことに膨大な時間がかかってしまいます。

ただ、議事録作成は苦手にしている人も潜在的に多いので、自ら進んで議事録担当になると喜んでもらえることは割と多いです。また、苦手であっても、それなりに本気で考えれば「無駄を省く技術」として得られるものも多いものです。やって損はないので機会があるなら積極的にやりましょう。