「7つの習慣」をサマってみる(1)

たぶんコミック版が一番分かりやすい

多くの人が絶賛する「7つの習慣」という書籍がありますが、これを分かりやすく解説した「マンガでわかる」系の単行本が発売されています。ストーリー仕立てになっていることもあり、とても分かりやすく、また、ためにもなります。4巻に分かれていますが、マンガなのでテンポよく、さらっと読めます。

しかし、思ったのです。もともとがストーリー仕立ての書籍でないとしたら、ストーリー展開を増やした分だけ、大元の書籍よりも内容が薄まっていることはほぼ間違いないはずです。というよりも、やむを得ないトレードオフのはずで、もっと深く知りたいと思いました。

書籍版「7つの習慣」を読んでみた……が

それで、Kindleで「7つの習慣」を購入しました。早速、読んでみました。おそらく、私のレベルが足りていない可能性もあるのですが、非常に退屈で眠たくなる内容でした。大切なことを言おうとしているのは分かるのですが、とにかく理屈っぽい。一言で済むことに数ページを費やしているようにも思えます。

もしかすると、「○○になるために必要なたった○つのこと」的なサイトコンテンツに慣れすぎてしまっているのかもしれませんね。さっさと7つの習慣を説明してくれ……という気持ちになってしまいます。しかし、本書はとても懇切丁寧に説明を進めていきます。そして眠くなる……。

本書のファンにとっては許されざることでしょうが、いっそ、要点をサマってみようと思います。なぜなら、ビジネス書のはずなのにビジネスルールの基本「結論から述べる」というセオリーに従っていないように思えるからです。「まず、7つのルールとは何か」から入り「どう繋がるのか」という形がスマートではないでしょうか。

とりあえず「7つの習慣」の7つとは何か

「7つの習慣」を最初から読んでいても、なかなか核心に迫ってくれません。何をもったいぶっているのだ……いや、もちろん大切なことを書いているのですが、せっかちな人にとってはイライラしがちです。もっとも丁寧に読んでいけば、「反応的になるのではなく、自分で態度を選択できる余裕を持つべきだ」と諭されるわけですが。

とはいえ、とりあえず「7つの習慣」を3つのカテゴリに分けつつまとめてみました。

  1.  私的成功の習慣
    1. 主体的である……(1)
    2. 終わりを思い描くことから始める……(2)
    3. 最優先事項を優先する……(3)
  2. 公的成功の習慣
    1.  Win-Winを考える……(4)
    2. まず理解に徹し、そして理解される……(5)
    3. シナジーを創り出す……(6)
  3. 最新再生
    1. 刃を研ぐ……(7)

「7つの習慣」第一部と第二部の要点

そして、第一部と第二部の要点をざっくりとまとめてみました。

  • ものの見方を変えることが重要(パラダイムシフト)
  • インサイド・アウト(自分から変わる=内的要因を重視する)について
  • 習慣とは「知識」+「スキル」+「意欲」の重なる部分である
  • 7つの習慣は段階的に身につけるものである
  • P(成果)とPC(成果を生み出す能力)のバランスを心がける
  • 反応的(脊髄反射)でなく主体的(態度選択)であるべき
  • コントロール可能なことに力点を置きつつその領域を広げる

第1の習慣のヒント

  • 「~ならいいのに」「~できない」「~せざるを得ない」などの残念ワードに注意する。
  • 残念ワードを言いそうな状況を想像し、どう言い換えるべきか考える。
  • 抱えている問題についてコントロールできることを見極めて実行を決意する。
  • コントロール可能なことだけに30日間集中し、そうでないことについて批判しない。

説教とメッセージは短い方がいいが……

一度読んだ部分だから……ということもあるでしょうが、ざっと流し読んで、要点を要約するとこのような感じになるかと思います。とりあえず、今回は第一章だけをサマってみました。すごく丁寧に様々な例を挙げて説明してくれるのはありがたいのですが、細切れ時間を利用して読んでいると、なかなか先に進まないのです。

そして、そうやって細切れに時間をかけて読んでいると、最初の方から徐々に忘却していってしまうものです。説教の長い人の話と同じで、あまりに長すぎる説教は記憶に残りません。そもそもビジネス書でもよく書かれているではありませんか。「伝えたいことは30秒で伝えなさい」と。

とはいうものの、第一部までのサマリーを書いてみて分かったことがあります。この本はそもそも焦って読む本ではないのかもしれません。焦って読み進めても自分の進化がそのペースに追いつかない可能性があります。だって、第1の習慣を身につけるプラクティスで30日かけてしまうのですよ。第一章を30日かけて読み返すくらいがちょうどいいのかもしれません。

なぜなら、この本は「習慣を知る本」ではなくて「習慣を身につける本」だからです。生意気な発想から始めた要約まとめですが、まとめてみることによって見えてくることもあるものです。第三部以降も気が向いたらサマってみようと思います。それでは。

    

模倣と自分らしさと

Kindleで「仕事は楽しいかね?」という本を読み始めています。

人生の明確な目標設定に疑問符を投げかけるスパイシーな内容です。また、成功者を追従する方法で成功なんてするはずがないと喝破します。頭からその通りと思うわけではありませんが、ちょっと考えさせられます。

「みんな、人生のある時点で仕事に対する目標を変えた人たちだ」

という書き出しの後、「もし、彼らが昔の夢に固執していたら」……に続くいくつかの例の中の一行。

「ボリス・エリツィンは、建築工事の現場監督をしていただろう。」

これは、誰もが知っている、ロシア前大統領のことですね。エリツィンが昔の夢を実現させていたとしたら、歴史に名が残る大統領はロシアの中に埋もれていたはずです。

人生の明確な目標設定って、確かにアテにならないような気がします。流転し続けた結果、最終的によいところに収まったという話は山ほどあります。

実は、私も小学生だった頃、いつかはゲームを作る会社を作りたいと思っていました。でも、夢を抱いた時から現実の中ではどんどん時代が変化していきます。社会人になる頃には、ゲーム制作会社は驚くほど大規模な企業で作られるようになりました。

現在、個人レベルで製作できるスマホゲームにしても大量消費される資源でしかなくなりました。ある時点で抱いた目標は、時代の変化と共に変わっていくしかないのです。少なくともどうであれ、今の私が仕事にしたいと思えるほどゲーム作りは魅力的なものではなくなっていました。

「昔、日本各地で炭鉱が盛んだった」という話を聞いて、これから炭鉱事業を始めようとする人がいないのと同じです。だから明確な人生プランを作ることって難しいですよね。

また、成功者の後ろを追従して成功できるはずがないというのも理解できる話です。つまり、お手本になる人の行動を真似る人はごまんといるわけです。真似る人同士が競合する中で、頭ひとつ抜け出ることは偏差値競争よろしく激戦区になることは間違いありません。だから、独自性で勝負することが重要なのだと。

ただ、この内容はいくつかある選択肢の内のひとつであることは間違いありません。ビジネスを成功させるために、成功事例を研究してそこから模倣すればよい……という話はよく聞きます。一番手よりも、一番手を研究して追撃した二番手の方が勝率が高いという戦略上の選択肢もあります。

また、「守破離」という言葉もあります。技術を身につけるためには、まずは型を守って、次にそれを破り改良し、最後にはそこから離れて自分のオリジナルにする。人間が学ぶ過程では「まなぶ=まねぶ」というように、マネから入ることは非常に自然なことでもあるわけです。

私なりの解釈では、「モノマネからどれくらい早く離脱できるか」ということと「テンプレートを頭から使うのではなく、常に自分自身で思考することを諦めない」ということを述べているんだろうなと思います。自分なりの価値観と思いをどれくらい詰め込んで仕事をしていけるのかという話のように感じています。

実は、まだ現時点でこの本を読み終わっていないのです。目次からすると、そろそろ終わりに近づいているはずですが、私にとってはなかなか盛り上がった内容で、もう終わりなのか……という気分です。頭の中で考えるきっかけをくれる本というのはありがたいものです。